この記事では「昼夜兼行」について解説する。

端的に言えば昼夜兼行の意味は「昼も夜も休まずに急いで物事に取り組むこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

営業マネージャーとして勤務し、カナダでの留学を経てライターとして活動中のナガタナミキを呼んです。一緒に「昼夜兼行」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ナガタ ナミキ

外資企業の営業マネージャーとして勤務し、相手に伝わる会話表現やコーチングスキルについて学ぶ。カナダでの留学を経て、言葉の持つニュアンスや響きを大切にするライターとして現在活動中。

「昼夜兼行」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 46379387

それでは早速「昼夜兼行(ちゅうやけんこう)」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「昼夜兼行」の意味は?

「昼夜兼行」には、次のような意味があります。

昼も夜も休まず道を急ぐこと。また、昼夜の区別なく、物事を続けて行うこと。
「昼夜兼行の突貫工事」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「昼夜兼行」

一日に二日分の道のりを急ぎ進むこと。また、物事を昼も夜も休まずに急いで行うこと。
「兼行」は、一日に普通の倍の距離を進むこと。急いで行くこと。また、二つ以上の役目や働きをあわせて行うこと。

出典:四字熟語辞典(学研)「昼夜兼行」

昼夜をわかたずに仕事をすること。また、昼も夜も休まず道を急行すること。▽「昼夜」は昼と夜。一日中。「兼行」は急いで一日に普通の倍の道のりを歩くこと。

出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「昼夜兼行」

昼も夜も時間を問わず、一日中作業を急いで行うことを「昼夜兼行」といいます。仕事に対して、たとえば具体的には工事やシステムの復旧などに対して「昼夜兼行の突貫工事が行われた」のように使われる四字熟語です。

どれくらい急いで行うのかといえば、通常なら二日分の作業量を一日で終わらせてしまうほど。まさに眠らず休まずずっと働きづめであることがわかります。同時に忙しなく・必死である様子も伝わりますね。

\次のページで「「昼夜兼行」の語源は?」を解説!/

「昼夜兼行」の語源は?

「昼夜兼行」の語源ですが、はじめに「昼夜」と「兼行」それぞれの意味をまず確認してみましょう。

昼夜
・昼と夜
・昼夜を通して。昼も夜も、いつでも。

兼行
大急ぎで物事を進めること(通常の倍の道のりを進む、倍の工程をこなす)
同時に二つ以上の物事に取り組むこと

「昼夜」はその漢字の通り昼と夜を指し、さらにそこから転じて一日中、時間を問わずいつでもという意味合いをもっています。
さらにしっかりと理解しておきたいのは「兼行」です。一度に複数の仕事を兼ねて効率よく行うことで時間短縮に繋げることを意味し、目安としては通常の倍(作業量・速度・距離など)の物事を進めるという意味合いがあります。

これらの熟語が結びついて生まれた四字熟語「昼夜兼行」は、昼夜も休まず急いで物事に取り組むことを表しているのです。

「昼夜兼行」の使い方・例文

「昼夜兼行」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.商品がヒットして早くも追加生産が決定したが、工場の従業員が昼夜兼行しなければ締め切りに間に合わないだろう。

2.昼夜兼行の働き方は今の時代にそぐわない。続ければ体を壊してしまう。

3.昼夜兼行で作り上げられた作品には勢いを感じるが細部は荒削りだ。

4.昼夜兼行で捜索が行われ、今朝山上にて遭難者が無事に発見された。

5.明日は大切なイベントが控えているが、急なスタッフの欠員が出てしまった。どうやら昼夜兼行で準備することになりそうだ。

物事に急いで取り組む・生産性を高めるためには、何かを犠牲にする必要があるといえます。たとえば優先順位の高くないものや緊急ではないものを後回しにすることは自然な考え方ですが、「昼夜兼行」の場合には休む時間を犠牲にして絶えず行動し続けているのです。

しかし毎日「昼夜兼行」を続けていれば身体が悲鳴をあげてしまうでしょう。決して理想的な労働の姿とはいえませんが、突然のスケジュール変更などによりやむを得ず「昼夜兼行」することもあります。また、災害や事件事故が起きた時、捜索や救出活動を休まずに続けることも「昼夜兼行」であるといえるでしょう。

\次のページで「「昼夜兼行」の類義語は?違いは?」を解説!/

「昼夜兼行」の類義語は?違いは?

image by PIXTA / 30009042

それでは「昼夜兼行」の類義語を確認しましょう。

「不眠不休」

「不眠不休(ふみんふきゅう)」はその字の如く、眠らない・休まないことを表す四字熟語です。「昼夜兼行」との違いは、「不眠不休」自体には物事に取り組むという意味を含まない点でしょう。実際には「不眠不休で復旧作業にあたる」のように使われ、副詞として機能することが一般的です。

「倍日并行」

「倍日并行(ばいじつへいこう)」は、二日分の工程を一日で行う意味を表す四字熟語です。「昼夜兼行」の特に「兼行」がもつ意味合いと共通していることがわかります。時間帯を問わず先を急ぐという意味合いがありますよ。

「衣帯不解」

「衣帯不解(いたいふかい)」は、とある物事に対して不眠不休で取り組むことを意味する四字熟語です。「衣帯」とは着物と帯のことで、衣服を着替えることもせず物事に熱中して取り組む様子を表しています。

「昼夜兼行」の英訳は?

image by PIXTA / 59828627

最後に「昼夜兼行」の英語表現を確認しましょう。

「work day and night」

work day and night は直訳すると「昼も夜も働く」という意味の英語表現です。day and night には昼夜・時間を問わず・絶えず・そして休まずという意味合いがあり、「昼夜兼行」にとても近いニュアンスで使うことができます。順序を入れ替えてnight and dayということも可能です。

\次のページで「「work double tides」」を解説!/

How long have they been working day and night?
彼らが休まずに働き続けて(昼夜兼行して)どれくらい?

He works night and day.
彼は昼夜問わず働く。

「work double tides」

work double tides は「昼夜兼行で働く」を意味する成句です。tide は潮の満ち引きや風潮・流れなどの意味をもつ名詞ですが、ここでは二倍(double)の動きでもって働くというニュアンスをもっています。

My father worked double tides when he was young.
父は若い頃、昼夜兼行で働いた。

「work around the clock」

work around the clock は昼夜休まずに働くことを意味する表現です。24時間休まずに連続して働き続けるというニュアンスを含んでいます。

「昼夜兼行」を使いこなそう

この記事では「昼夜兼行」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「昼夜兼行」はその意味だけを見れば「不健康な働き方だ」「休憩を犠牲にしている」などとマイナスな印象を受けるかもしれません。しかし実際に言葉が使われる場面では、一分一秒を争う深刻な事態に直面し、命に関わる仕事が行われていることもあるのです。たとえば災害などでライフラインが遮断された時、復旧にあたった人々は「昼夜兼行」であったでしょう。事故や災害に昼夜は関係なく、常にどこかで待機している人たちがいるのです。

「昼夜兼行」は休まず急いで物事に取り組むことを表す四字熟語でした。日頃はなまけて最後にその分を巻き返すための「昼夜兼行」はいただけませんが、日常が様々な人々の行いで成り立っていることを改めて噛み締めたい言葉です。

" /> 【四字熟語】「昼夜兼行」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説! – Study-Z
国語言葉の意味

【四字熟語】「昼夜兼行」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「昼夜兼行」について解説する。

端的に言えば昼夜兼行の意味は「昼も夜も休まずに急いで物事に取り組むこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

営業マネージャーとして勤務し、カナダでの留学を経てライターとして活動中のナガタナミキを呼んです。一緒に「昼夜兼行」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ナガタ ナミキ

外資企業の営業マネージャーとして勤務し、相手に伝わる会話表現やコーチングスキルについて学ぶ。カナダでの留学を経て、言葉の持つニュアンスや響きを大切にするライターとして現在活動中。

「昼夜兼行」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 46379387

それでは早速「昼夜兼行(ちゅうやけんこう)」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「昼夜兼行」の意味は?

「昼夜兼行」には、次のような意味があります。

昼も夜も休まず道を急ぐこと。また、昼夜の区別なく、物事を続けて行うこと。
「昼夜兼行の突貫工事」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「昼夜兼行」

一日に二日分の道のりを急ぎ進むこと。また、物事を昼も夜も休まずに急いで行うこと。
「兼行」は、一日に普通の倍の距離を進むこと。急いで行くこと。また、二つ以上の役目や働きをあわせて行うこと。

出典:四字熟語辞典(学研)「昼夜兼行」

昼夜をわかたずに仕事をすること。また、昼も夜も休まず道を急行すること。▽「昼夜」は昼と夜。一日中。「兼行」は急いで一日に普通の倍の道のりを歩くこと。

出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「昼夜兼行」

昼も夜も時間を問わず、一日中作業を急いで行うことを「昼夜兼行」といいます。仕事に対して、たとえば具体的には工事やシステムの復旧などに対して「昼夜兼行の突貫工事が行われた」のように使われる四字熟語です。

どれくらい急いで行うのかといえば、通常なら二日分の作業量を一日で終わらせてしまうほど。まさに眠らず休まずずっと働きづめであることがわかります。同時に忙しなく・必死である様子も伝わりますね。

\次のページで「「昼夜兼行」の語源は?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: