

端的に言えば「雲泥の差」の意味は「大きな違い」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
現役塾講師で文系科目のスペシャリストである「すけろく」を呼んだ。一緒に「雲泥の差」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/すけろく
現役文系講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。
「雲泥の差」の意味は?
「雲泥の差」には、次のような意味があります。
天と地ほどの隔たり。大変なちがい。 「昔と今の生活水準には-がある」
出典:大辞林 第三版(三省堂)「雲泥の差」
「雲泥の差」がどうして「大変な違い」を表しているのか考えてみましょう。みなさん、「雲」はどこにありますか?
そう、答えは空の上です。一方で、「泥」の方はいかがでしょうか?
そんなの地面に決まっているじゃないかと答える人がほとんどでしょう。その通りです。
もうお分かりでしょうか。雲は天を表し、泥は地を表しています。
つまり、雲泥の差とは天地ほどもかけ離れている様子を表した慣用表現だったのです。
「雲泥の差」の出典は?
次に「雲泥の差」の出典を確認しておきましょう。これは、中国に大活躍した詩人である白居易の「傷友」という詩にその由来があります。
その詩の中にあるのが、次のような一節です。「今日長安の道、対面雲泥を隔つ」
これは、洛陽にいた頃は貧しくてもお互いに助け合っていた友人が、今長安では道であってもお互いに顔を見合わせることすらしないのはまさに雲泥の差であることをうたっています。
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