3分で簡単肺のつくりとはたらき!元家庭教師が分かりやすくわかりやすく解説
中学校の理科の授業で肺については習っていると思うが、自分の体内にもある肺の構造をきちんと理解しているか?肺の主な働きは吸い込んだ酸素を体内にいきわたらせることです。肺で吸った酸素と血液中の二酸化炭素のガス交換が行われる。哺乳類、両生類、爬虫類、鳥類が肺で呼吸をしているんです。
今回は肺がどんなつくりをしているのか、そして肺はどんな働きをしているのかを勉強する。解説は大学時代に家庭教師のバイトをしていたリケジョのたかはしふみかがします。
ライター/たかはし ふみか
ハムスターと亀と暮らす化学系大学院出身のリケジョ。高校は化学部に所属していた。趣味は理科の雑学の本を読むこと。中学時代は理科が得意で、家庭教師では定期テストや受験対策で英語、数学、理科を教えていた。
肺とはどんな器官?
肺とは呼吸器系のひとつで、心臓の左右にひとつずつあります。
呼吸器系とは呼吸を行う器官のことです。呼吸器系含まれるのは次の器官になります。
上気道
鼻腔:鼻の穴の中
咽頭:食物路と気道が交わり、消化管と気道の両方に属している
喉頭:咽頭と気管の間で、発声する役割も持つ
下気道
気管:気道が左右に分かれるまでの部分
気管支:肺の中で枝分かれし、末端に肺胞があり血液中の二酸化炭素と空気中の酸素のガス交換が行われる
肺:横隔膜などの拡張・伸縮によって呼吸が行われる
結構いろいろな器官がありますね。咽頭と喉頭はどっちがどっちか混乱しやすいので注意が必要です。
肺はスポンジ状の器官で重さは2つあわせて1㎏程度になります。成人は4秒に1回くらいのペースで呼吸し、通常の呼吸で取り入れられる空気の量は350~500ml程度です。自販機で買えるペットボトル1本分ぐらいの量ですね。この呼吸をするときに吸い込んだ空気が通る道を気道といい、鼻腔・咽頭・喉頭・気管・気管支などが含まれています。
肺と心臓
image by Study-Z編集部
心臓から出る血液が通る道を動脈、心臓に戻る血液が通る道を静脈といいます。全身に行くのが大動脈、全身から戻るのが大静脈、そして肺に行くのが肺動脈、肺から戻るのが肺静脈です。
呼吸によって体内に入った新鮮な空気と血液中の二酸化炭素・老廃物は肺で交換されます。つまり肺から出て心臓に行って全身を巡る血液は酸素が多く、一度心臓に戻ってきて肺に送りだされる血液は酸素が少ないのです。酸素が多い血液を動脈、少ない血液を静脈と呼びます。
肺の前後で変わる血液の色
Electron Microscopy Facility at The National Cancer Institute at Frederick (NCI-Frederick) – [1], パブリック・ドメイン, リンクによる
血液といえば赤色のイメージですね。しかし血液の色は肺を通る前と後で異なります。この血液の色に関係しているのが色素ヘモグロビンです。赤血球中に存在するヘモグロビンは酸素と結合し、肺から全身へと運ばれます。ヘモグロビンには鉄が含まれていて、酸化した(さびた)鉄は赤色をしていますね。同じようにヘモグロビンの鉄も酸素と結合すると赤くなるのです。
先ほど動脈と静脈、動脈血と静脈血について説明しました。しかし、動脈を通るから動脈血なのではなく、血液中酸素がポイントなのに注意してください。酸素を含んだ血液を動脈、酸素が少ない血液を静脈といいます。そのため、肺静脈を動脈血が通り、肺動脈を静脈が通るのです。
血液についてはこちらの記事を読んでみてくださいね。
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