Antoni van Leeuwenhoek – Dieter Gerlach, Geschichte der Mikroskopie. Verlag Harry Deutsch, Frankfurt am Main, Germany, 2009. ISBN 978-3-8171-1781-9.(Accompanying CD-ROM). Source given in there: Leeuwenhoek, A. van: Opera Omnia, seu Arcana Naturae ope exactissimorum Microscopiorum detecta, experimentis variis comprobata, Epistolis ad varios illustres viros. J. Arnold et Delphis, A. Beman, Lugdinum Batavorum 1719–1730. – Reprint: Georg Olms Verlag, Hildesheim, New York 1971–1972, パブリック・ドメイン, リンクによる
また、1802年ごろにはオーストリア生まれのフランツ・バウアーという植物学者も細胞核を観察したといわれています。しかしながら、レーウェンフックやバウアーの発見はあまり着目されることなく、時代が過ぎていきました。
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ブラウン自身が細胞核を確認したのは1831年。ラン科の植物の細胞を観察中のことでした。
細胞の中に丸い構造物があることに気づいた彼は、それが他の部分からとった細胞にも、ラン科以外の細胞にもみられることに気づきます。これはあらゆる細胞に共通にふくまれている物質なのではないかと考え、丸い構造物に細胞核という名前を与えたのです。
ブラウンが、これをロンドンのリンネ協会で発表したことにより、細胞核の存在を多くの研究者が知ることとなりました。
裸子植物と被子植物を区別した
オーストラリアのものも含め、たくさんの植物を観察し、その分類方法を考え続けたロバート・ブラウン。彼は植物が“裸子植物と被子植物”に分けられるということに気づきました。
被子植物は、将来的には種子になる胚珠が子房に包まれている植物。反対に、裸子植物は胚珠がむき出しの状態になっている植物をいいますね。ブラウンは種子植物がこの2グループに大きく分類できることに気づいた最初の人物なのです。
植物の分類の基礎をつくった一人といえるでしょう。
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