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【四字熟語】「一刀両断」の意味や使い方は?例文や類語などを現役塾講師がわかりやすく解説!

「即断即決」

もう一つの類義語は、「即断即決(そくだんそっけつ)」です。「その場で直ちに決めること」という意味で使われます。「即断」も「即決」もどちらも物事の判断をすぐにするという意味を表していますよ。

「一刀両断」と意味はほぼ同じです。迷いなく決めることからいい意味で使われますが、「一刀両断」のように受け身で「即断即決される」という使い方はあまりしません。

「一刀両断」の対義語は?

次は、「一刀両断」の対義語について見ていきましょう。対義語ごとの意味の微妙な違いを確認していくといいですね。

「優柔不断」

「一刀両断」の対義語には、「優柔不断(ゆうじゅうふだん)」があります。意味は、「ぐずぐずしていて、物事の決断が鈍いこと」です。「優柔」は優しく柔らかということから意見がはっきりしないこと、「不断」は決断力に欠けるようすを表します。

「一刀両断」とはちょうど反対の意味になっており、決断ができないマイナスのイメージで使われる言葉です。

「思慮分別」

対義語には、さらに「思慮分別(しりょふんべつ)」があります。意味のほうは、「物事に注意深く考えをめぐらして判断すること」です。「思慮」は慎重に考えること、「分別」は物事の道理や常識から判断することを表しています。

「優柔不断」と同じく「一刀両断」と反対の意味になっていますが、「思慮分別」はよいほうの意味合いで使われますよ。よく考えて常識的な判断をするということで、安心感を与えながら問題解決に導いていくイメージです。

「一刀両断」の英訳は?

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最後に、「一刀両断」の英訳について見ていきます。特徴のある表現なので、語源も含めてチェックしていきましょう。

「cut the Gordian knot」

「一刀両断」の英訳は、「cut the Gordian knot」です。「the Gordian knot」とは「ゴルディアスの結び目」と呼ばれ、古代アナトリアの伝説に登場します

誰にも解けないほどに強く結ばれた「ゴルディアスの結び目」を解いた者がアジアの王になるということで、マケドニアの王であるアレクサンドロス王が挑戦するもののなかなか解けず、最後には剣で一刀両断にするという話です。そこから転じて、無理難題を解くという意味で使われていますよ。

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