地学地質・歴史理科

人類の時代「新生代第四紀」とは?理系ライターがわかりやすく解説

人類の繁栄

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ホモ・サピエンスは約7万年~5万年前にアフリカを出てアジアに広がっていったと考えられています。ホモ・サピエンスとほぼ同時期に、ヨーロッパを中心に、西アジアから中央アジアにおいてネアンデルタール人が繁栄していました。ネアンデルタール人は、寒冷地に適応した非常に頑丈な体型で、脳容量は現生人類よりも大きかったことがわかっています。

しかし、3~4万年前になんらかの理由で絶滅してしました。最近の研究では、現生人類に1~4パーセント程度ネアンデルタール人の遺伝子が混ざっていることがわっています。最終氷期の末期に温暖化がはじまり、約1万7000年前から現在へと続く間氷期である第四紀の完新世が始まりました。現在のシリアに当たるユーフラテス川中流域のテル・アブ・フレイラでは、約1万3000年前の農耕の跡が発見されています。

農耕の開始に伴って牧畜も始まり、人類の生活スタイルは、それまでの狩猟採集型からの農耕牧畜型へと変わりました。農耕牧畜により安定した食料の供給や備蓄が可能となり、人口の増加による都市がおこり、文明が発展します。産業革命以降、人類の文明は加速度的に発展し、現在は70億もの人口を擁するまでになりました。

人間の活動は環境や生態系に巨大な影響を及ぼすまでになり、その活動の痕跡は地層に残るレベルになってきているため、人類世または人新世という地質時代を定義するべきではないかという意見もあるそうです。

上記の画像は左上から、ホモ・ネアンデルターレシス、ホモ・アンテセッサー、ホモ・サピエンス、ホモ・エレクトスの頭蓋骨になります。

いつまで続くのだろう?

いつまで続くのだろう?

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ヒト亜族は現在、我々人類しか残っていません。チンパンジーとゴリラは遠い親戚であり、我々の従妹ともいえる近親の人類はすべて絶滅してしまいました。原因は確かに不明ではありますが、我々にとっていささか不吉なことのように思われます。さらに不吉なことには、人類がその地域に出没すると、ほぼ同時期にその地域の大型動物がほとんど絶滅しているようなのです。

人新世を定義するにあたり、有力な開始年代は1945年になります。理由はこの年から世界中で放射性降下物が観測可能になるからです。我々は人新世が末永く続いていくことを願っていますが、先行きはそれほど明るくないかもしれません。願わくば、人類の繁栄が地質学的なスケールで続いてほしいものです。

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tohru123