

端的に言えば、一触即発は「ちょっとしたきっかけで大事件に発展しそうな状態」を指す言葉だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元塾講師で、解説のわかりやすさに定評のあるgekcoを呼んだ。一緒に「一触即発」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/gekco
本業では出版物の校正も手がけ、一般教養に強い。豊富な知識と分かりやすい解説で好評を博している。
「一触即発」の意味は?
一触即発は「いっしょくそくはつ」と読み、次のような意味があります。
ちょっとしたきっかけで大事件に発展しそうな危険なさま。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「一触即発」
「一触即発」は、直訳すれば「ちょっと触っただけですぐに爆発しそうな状態」という意味になります。ぴりぴりとした緊張状態を表すのに良く使われる言葉です。
「一触即発」の由来は?
一触即発は、それぞれの漢字が持つ意味を並べて文章化することで意味がわかる熟語です。
「一」は、数字の1を示すわけではなく、「ちょっと」とか「少し」という意味になります。
「触」は、「いじる」とか「手を加える」といった意味です。
「即」は、「即座」とか「即刻」という熟語にも使われるように、「ただちに」「すぐに」という意味になります。「即ち(すなわち)」とも読みますね。
「発」は、「勃発」や「発生」といった熟語に使われるように、「(事件などが)おこる」という意味を持っています。
つまり、「一」「触」「即」「発」と並べることで、「ちょっと」「手を加えただけで」「すぐに」「(何かが)おこる」という意味になるのです。
「一触即発」の使い方・例文
一触即発は、危険なことやよくないことが起こりそうなときに使う表現です。それでは、一触即発の例文を見てみましょう。
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