

端的に言えば「大言壮語」の意味は「実力以上に大きな事を言うこと」だ。偉そうなイメージの言葉だが、誰にでも身に覚えがあるんじゃないか?
小学校教諭として言葉の授業を何度もしてきた「こと」と一緒に、「大言壮語」の意味や使い方・類語・対義語などを見ていこう。
- 「大言壮語」の意味と使い方
- 「大言壮語」の意味は「実力以上に大きな事を言うこと」
- 「大言壮語」の使い方を例文で紹介
- 「大言壮語」の語源は?
- 「大言」と「壮語」の意味
- ビジネス・歌詞・日常で使われる「大言壮語」
- 「大言壮語」の類語
- 「豪語(ごうご)」:意気さかんに大きなことを言うこと
- 「針小棒大(しんしょうぼうだい)」:些細なことでも大げさに話すこと
- 「大風呂敷(おおぶろしき)を広げる」:現実的ではないような大げさなことを言う
- 「大言壮語」の対義語
- 「不言実行(ふげんじっこう)」:黙ってなすべきことを実行すること
- 「訥言敏行(とつげんびんこう)」
- 「大言壮語」の英語表現
- 「大言壮語」する人の心理とは?
- 本能的な防御反応
- 自分を奮い立たせる手段
- たまには「大言壮語」を吐くのもあり?
この記事の目次

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/こと
元小学校教諭のwebライター。先生や子どもたちから「授業が分かりやすい!」との定評があった教育のプロだ。豊富な経験を活かし、どんな言葉も分かりやすく解説していく。
「大言壮語」の意味と使い方

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では早速「大言壮語(たいげんそうご)」の意味と使い方を見ていきましょう。読み方を間違えやすい言葉なので、まずは「たいげんそうご」としっかり覚えて読み進めてくださいね。
「大言壮語」の意味は「実力以上に大きな事を言うこと」
四字熟語「大言壮語」の意味を辞書で確認します。
実力不相応な大きなことを言うこと。また、その言葉。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「大言壮語」
このように「実力以上に大きな事を言うこと」を意味しています。偉そうに大げさな表現をするといったようなニュアンスが含まれているため、ネガティブなイメージがある言葉です。
「大言壮語」の使い方を例文で紹介
「大言壮語」の使い方を例文で紹介します。
1.強いチームが相手にも関わらず、勝ってみせると大言壮語する。
2.部長がクライアントに大言壮語を吐いたせいで、残業続きになってしまった。
3.よく自慢げに理想的なことを語るので、みんな大言壮語といえばあなたのことだと思っている。
4.私は大言壮語のつもりはなかったが、周りからはそう思われてしまったようだ。
1のように「大言壮語する」で動詞として使うことができます。また2のように「大言壮語」の後に「を吐く」などを続けても使用できる言葉。3は「大言壮語といえば〜」と名詞として使っていますね。この場合も大丈夫。さらに、4のように自分のことについて言うことも可能です。
「大言」と「壮語」の意味
「大言」は「おおげさな言葉」、「壮語」は「偉そうに言うこと」です。この二つの熟語が合わさって「大言壮語」という四字熟語になっています。組み合わせることで「行動が伴わず口だけ」というニュアンスをより強調させていますね。「壮」には「血気盛ん」や「男らしい」などの意味が含まれるので、それが元になっています。
ビジネス・歌詞・日常で使われる「大言壮語」
「大言壮語」がいつからどのような場面で使われるようになったか定かではありません。中国由来の故事成語などでもないのです。ただ、現代ではさまざまなシーンで使われている言葉。
ビジネス用語ではありませんが、ビジネスシーンにおいて大言壮語を吐いてしまうことも多いでしょう。そのような場合、「また大言壮語を吐いて…」と相手を揶揄するように使われることがあります。また、歌詞の中で使われていたり日常会話で使ったりしても違和感のない言葉なので、ぜひ活用していきたいですね。

「大言壮語」は「実力以上に大きなことを言うこと」だ。ネガティブなニュアンスの言葉ほど、使う時は相手との関係や状況に気を付けよう。
「豪語(ごうご)」:意気さかんに大きなことを言うこと
まずは「豪語」です。「豪語」は「意気さかんに大きなことを言うこと」という意味。いかにも自信ありげに大きなことを言う様子です。まさに「大言壮語」そのものですよね。
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