

端的に言えば一気呵成の意味は「物事を中断せずに、一息に成し遂げること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
10数年間、中高生に学習指導をしているライターヤマトススムを呼んだ。一緒に「一気呵成」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ヤマトススム
10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。
「一気呵成」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「一気呵成(いっきかせい)」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。詳しく見ていくことで、理解が深まりますよ。
「一気呵成」の意味は?
「一気呵成」には、次のような意味があります。幅広い場面で使える表現であり、どちらかというといい意味で使われることが多くなっていますよ。
1.ひと息に文章を完成すること。また、物事を中断せずに、ひと息に仕上げること。
出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)
「ひと息に文章を完成すること」がもとの意味で、そこから「物事を中断せずに、ひと息に仕上げる」という意味に広がっています。もともと文章を書くことからきているので、仕事などのやるべきこと、つい時間がかかってしまいそうな物事に対して使うことが多くなっていますよ。
物事を速くやってしまうことはいい面も悪い面もありますが、「一気呵成」についてはいい面でとらえた表現です。
「一気呵成」の語源は?
次に「一気呵成」の語源を確認しておきましょう。「一気」はひと呼吸のことで、「呵」は息を吹きかけること、「成」は完成するという意味です。
そして、「一気呵成」は、中国の詩藪という書物がもとになっています。そこに出てくるのは、寒くて凍ってしまった筆に息を吹きかけて、再び凍ってしまわない間に書き終わらせてしまうという話です。語源となる話を知っていると、言葉のニュアンスをつかみやすくなりますね。
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