
#1 「変名」
変名とは、ペンネームや俳号、略称のように実名以外の呼称を指すことばです。匿名とは異なりますが、変名でも本名を明かさなくて済むという同じような効果を得ることができます。
英語では「pseudonym」という単語を用いて表すのが一般的です。
I make it a rule to employ a pseudonym on the Internet.
私は、ネット上では変名を採用することにしているんだ。
We would like you not to use a pseudonym.
偽名の使用はお控えください。
I have been working under pseudonym for a long time.
私は、長年の間ペンネームで活動してきたんだ。
#2 「お忍びで」
名前を隠す「匿名」とはややニュアンスが異なりますが、名前や正体その他を明かさずにという意味であれば「お忍びで」という表現もそれに近いといえます。
英語では「incognito」で表現することが可能です。この「incognito」はイタリア語由来の単語ですが、今では広く英語圏で用いられています。
The President came here incognito six months ago.
大統領は、半年前お忍びでここに来てくれたんだぜ。
He is, so to speak, a incognito traveler.
彼は、言わばお忍びの旅行者といったところだ。
The Prime Minister went off to Kyoto incognito.
首相は、お忍びで京都へ出かけたんだ。

何でもかんでも匿名でというのは困りものだが、その逆もしかりなのは言うまでもない。
匿名と実名、用途や重要度に合わせてほどよく使い分けていくのが良いようだぞ。
「匿名」を英語で言ってみよう
この記事では「匿名」の意味・使い方・英訳を説明しました。「匿名」は「anonymity」という、ややなじみの薄い単語で表現することができます。
一見すると大変そうにも思えますが、逆にこの単語さえ覚えておけば用が足りてしまうのも事実です。みなさんも、今日からこの「anonymity」をどんどん口に出したり書いたりしてみてくださいね。