

「1945年」の時期から連想できると思うが、この時の日本は敗戦濃厚であり、そのため沖縄戦も日本にとって悲惨な戦いとなった。今回、そんな沖縄戦について日本史に詳しいライターリュカと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/リュカ
元塾講師で、現役のライター。塾講師とライター業に共通して「わかりやすい伝え方」に定評がある。今回は得意分野のひとつである「歴史」から沖縄戦をわかりやすくまとめた。
太平洋戦争とは
沖縄戦は太平洋戦争の中で起きた戦いですが、太平洋戦争を学ぶ時に分かりづらいのが第二次世界大戦との区別です。そこで、まずはそれぞれの戦争を区別できるようにしておきましょう。太平洋戦争は、1941年に日本がアメリカに対して真珠湾攻撃を行ったことで始まります。
真珠湾攻撃とは、ハワイ真珠湾に存在するアメリカ海軍基地を日本海軍が攻撃した出来事で、宣戦布告前に日本軍が奇襲を行ったことで有名ですね。では、なぜ日本がアメリカを攻撃したのかと言うと、1937年から続いていた日中戦争の中で、アメリカとの関係が悪化したためです。
当然、太平洋戦争は「日本VSアメリカ」の戦いになりますが、開戦の2年前……すなわち1939年に第二次世界大戦が始まっており、太平洋戦争はその中で起きた戦いということになります。第二次世界大戦でアメリカは連合国につきますから、その流れで判断すると太平洋戦争は「日本VSアメリカを中心とした連合国」の戦いとも言えるでしょう。
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太平洋戦争と第二次世界大戦の区別
第二次世界大戦は1939年にドイツがポーランドに侵攻したことで始まります。この時点ではまだ太平洋戦争は起こっていないため、その点から考えれば「第二次世界大戦=太平洋戦争」ではないことが分かりますね。第二次世界大戦が始まり、その2年後の1941年に太平洋戦争が始まります。
太平洋戦争は第二次世界大戦の中で起こった戦争ですから「太平洋戦争=第二次世界大戦」とも言えるでしょう。つまり「第二次世界大戦=太平洋戦争」は間違いですが、「太平洋戦争=第二次世界大戦」は正しく、太平洋戦争は第二次世界大戦という巨大な枠組み中で起こった戦争ということになるのです。
途中からの参戦ではありますが、第二次世界大戦でアメリカが連合国についた以上、同時期にアメリカと戦うことは連合国と戦うということ。日本としては関係が悪化したアメリカと戦争をするつもりだったのでしょうが、しかしそれは第二次世界大戦で連合国と戦争するに等しい行為となったのです。
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