

端的に言えば朝令暮改の意味は「命令や方針、指示内容がすぐにコロコロ変わること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
難関高校受験専門の学習塾講師を10年経験したwhite-sugarを呼んだ。一緒に「朝令暮改」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/white_sugar
文系中心に5教科オールラウンダーとして難関校専門学習塾講師を10年務めた後、引退。開成高校、筑波大学付属駒場高校を筆頭に早慶附属・系属高校など首都圏最難関クラスの高校合格者を多数輩出。
「朝令暮改」の意味は?
「朝令暮改」には、次のような意味があります。
命令や政令などが頻繁に変更されて、一定しないこと。朝出した命令が夕方にはもう改められるという意から。▽「朝あしたに令れいして暮くれに改あらたむ」と訓読する。
出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「朝令暮改」
朝出した命令が晩にはもう改められる意で、政策や命令がころころ変わって一定しないこと。
出典:大辞泉(小学館)「朝令暮改」
「朝令暮改」は「ちょうれいぼかい」と読みます。「新明解四字熟語」にもあるとおり、訓読みでは「朝(あした)に令(れい)して暮(くれ)に改あらたむ」です。「朝令」とは朝に出した命令、「暮改」とは夕方に改めるという意味になります。比較的漢字そのままの意味ですよね。
朝に出した命令が夕暮れ時になれば撤回、改められる–。こんなことが頻繁に起こっては、実際に働く人間は振り回されてしまい、たまったものではありません。
「命令」とあるからには法律や法令・条例などが当てはまるように感じますが、何も国家や地方自治体だけではなく、社内規定などビジネス面でも汎用できる四字熟語です。校則や家庭内での教育方針などを巡っても使用できます。
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