「玉石同架」“玉”と“石”が同じ台の上に
「玉石同架(ぎょくせきどうか)」は「価値あるものとないものが混ざっている」という意味の四字熟語です。「架」は「物を載せる台」という意味になります。よって、宝石(玉)と石(石ころ)が同じ台の上にあるというのが、この4つの漢字が示す本来の意味ですね。「玉石混交」と意味やニュアンスの違いはありませんが、「玉石混交」の方がより一般的に使用されると言えるでしょう。
「玉石同匱」“玉”と“石”が同じ箱に
「玉石同匱(ぎょくせきどうき)」は「価値あるものとないものが混ざっている」という意味の四字熟語です。「匱」という文字は「大きな箱」という意味になります。よって、宝石(玉)と石(石ころ)が同じ箱の中に入っているというのが、この4宇の漢字が示す本来の意味です。「玉石混交」や「玉石同架」と意味やニュアンスの違いはありませんが、「玉石混交」の方がより一般的に使用されると言えるでしょう。
「玉石混交」の英語表現は?
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最後に、「玉石混交」の英語表現を見ていきましょう。英語にも「玉石混交」と同じ意味を持った表現がありますが、日本語とは文化の違いが見られ面白いですよ。確認していきましょう。
「mixture of wheat and chaff」
「mixture of wheat and chaff」は、直訳すると「小麦ともみ殻が混ざり合っている」となり、「価値あるものとないものが混ざっている」という意味の英語表現になります。「玉石混交」の”玉”に当たる部分が”wheat(小麦)”です。一方の”石”に該当するのが”chaff(もみ殻)”ですね。
日本語では宝石と石ころの比較でしたが、英語では食糧になる小麦と、食糧にならないもみ殻…という分け方をしています。日本やそのもととなった中国では希少価値に重きを置いた表現でしたが、英語圏では食べられるか否かに焦点を置いた表現になっているのが面白いですね。
“玉”を見極めることが大切?「玉石混交」
今回は「玉石混交」についてご紹介しました。「玉石混交」は「価値あるものとないものが混ざっている」という意味の四字熟語です。”玉”が宝石を意味し、”石”は石ころを意味します。つまり、”玉”が価値のあるものということです。世の中にあふれるモノや情報は、まさに「玉石混交」と言っていいでしょう。その中の”玉”を見極め選択していくことが大切なのかもしれません。