日本史歴史縄文時代

「記紀」に残る初代天皇「神武天皇」を歴史オタクがわかりやすく5分で解説

よぉ、桜木健二だ。令和天皇は第126代目の天皇にあたるのは知っているか?初代から数えて三桁になるなんてすごいよな。これは世界的に見てもかなり長く続く王室(皇室)だ。その初代となった「神武天皇」は日本神話の神、イザナミノミコトとイザナギノミコトの子孫とされている。なんとも不思議なもんだな。

今回はその「神武天皇」について歴史オタクのライターリリー・リリコと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/リリー・リリコ

興味本意でとことん調べつくすおばちゃん。座右の銘は「何歳になっても知識欲は現役」。大学の卒業論文は源義経をテーマに執筆。前回のテーマ「ヤマト朝廷」から派生した「神武天皇」に興味を持ち、勉強してまとめた。

1.日本神話の系譜から生まれた「神武天皇」

image by PIXTA / 54554383

現代まで脈々と受け継がれてきた「日本神話」。主祭神か配神を「伊弉諾命(イザナギノミコト)」や「伊弉冉命(イザナミノミコト)」としている神社に行ったことはありませんか?

イザナギノミコトは、夫婦円満、子孫繁栄、長寿繁栄、厄除けの御利益があるとされており、また、イザナミノミコトには夫婦円満、延命長寿、縁結び、安産、子宝、家内安全などの御利益があるとされています。二柱ともご利益の幅が広いですね。

そのイザナギノミコトとイザナミノミコトの子孫とされているのが、日本の天皇家。そして、初代の天皇となったのが「神武天皇」でした。

今章では、「神武天皇」のルーツされる日本神話について軽く触れていきます。

※神様の数え方

神様は人間ではありませんから、「一人、二人」とは数えず、「一柱、二柱」と「柱」や、「一座、二座」と「座」を使って数えるのが基本となります。

日本列島の誕生「国産み」

奈良時代に成立した『古事記』と『日本書紀』は、日本の歴史書ですが、両書はともに「世界がどのようにしてうまれたのか」というところからはじまります。どちらも要約すると「最初はなにもかもがまざりあっていて、かたちはなかった」とはじまり、そこから天地がわかれて神があらわれました。

天上の高天原には、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、次に高御産巣日神(たかみむすひのかみ)、そして神産巣日神(かみむすひのかみ)がうまれます。天之御中主神は世界の中心にいる天の神で、高御産巣日神と神産巣日神は「創造」を神格化した神です。その三柱に続いて、さらに宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)と天之常立神(あめのとこたちのかみ)がうまれ、計五柱の神々が誕生しました。しかし、五柱の神々に性別はなく、独身のまま子孫を残すことなく隠れてしまいます。そこからまた別の神々が現れたあと、最後に生まれたのがイザナギノミコトとイザナミノミコトという夫婦の神です。

イザナギノミコトとイザナミノミコトは、天の神々に「天の沼矛」を与えられ、それで形の定まらない海原をかきまわすと、オノゴロ島ができました。二柱はオノゴロ島で淡道之穂之狭別島(淡路島)を生み、それから「大八島」と呼ばれる島々(日本列島)を次々と生み出していったのです。地上世界は神々が住む高天原と死者の世界「黄泉の国」の間にあるとされ、「豊葦原中国(とよあしはらのなかつくに)」と呼ばれました。

このお話を「国産み」といいます。

「神産み」の最後に

「国産み」の次は「神産み」が始まりました。

日本列島がうまれたあと、イザナギノミコトとイザナミノミコトはさまざまな神様を生みます。そして、最後に生まれたのが火の神「火之加具土命(ひのかぐつち)」でした。イザナミノミコトはカグツチを生んだときに大火傷を負って、それがもとで亡くなってしまいます。怒ったイザナギノミコトは火之加具土命を殺し、死んだ火之加具土命の血や体から別の神々が生まれました。

それから、イザナギノミコトはイザナミノミコトに会うために日本神話における死者の世界「黄泉の国」へと赴きます。そこで待ちに待ったイザナミノミコトとの対面。けれど、黄泉の国の食べ物を食べて醜く変わり果てた姿となったイザナミノミコトに、イザナギノミコトは逃げ帰ってしまうのでした。

黄泉の国から戻ったイザナギノミコトはケガレを清めるために禊を行います。このときにイザナギノミコトの服や黄泉の国のケガレからまた神々が生まれました。そうして、イザナギノミコトが左目を洗うと天照大御神(あまてらすおおみかみ)が生まれ、右目を洗うと月読命(つくよみのみこと)、鼻を洗うと建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)が生まれたのです。

イザナギノミコトはこの最後の神々を「三貴神(さんきしん)」として、天照大御神に高天原を、月読命に夜を、建速須佐之男命には海を託しました。

皇祖神・天照大御神

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不明http://www.emuseum.jp/cgi/pkihon.cgi?SyoID=4&ID=w012&SubID=s000, パブリック・ドメイン, リンクによる

『古事記』と『日本書紀』のふたつを総称して「記紀」といいました。その「記紀」によると天照大御神は太陽の女神とされ、また、日本の皇室の祖とされます。というのも、天照大御神の孫「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」が、豊葦原中国(日本)を治めるために天照大御神から三種の神器を授かって九州の高千穂峰に降り(天孫降臨)、そこで子どもをつくりました。瓊瓊杵尊の曾孫にあたるのが、神武天皇なのです。

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