

端的に言えば、朱に交われば赤くなるの意味は「人は周囲の影響を受けやすい」だ。出典は、中国の西晋時代に書かれた『太子少傅箴(たいししょうふしん)』だぞ。
日本放送作家協会会員でWebライターのユーリを呼んだ。「朱に交われば赤くなる」の意味や語源をチェックし、例文や類義語などを見ていくぞ。
- 「朱に交われば赤くなる」の意味・語源・使い方
- 「朱に交われば赤くなる」の意味
- 「朱に交われば赤くなる」の語源は『太子少傅箴』!
- 「朱に交われば赤くなる」の使い方
- 「朱に交われば赤くなる」の類義語
- 「麻(あさ)の中の蓬(よもぎ)」:善人とつきあえば善人になる
- 「水は方円(ほうえん)の器に随う」:善にも悪にも感化される
- 「善悪は友による」:友だちしだいで善人にも悪人にもなる
- 「朱に交われば赤くなる」の反対語
- 「泥中(でいちゅう)の蓮(はす)」:俗世に染まらず清らか
- 「朱に交われば赤くなる」の英訳
- 「He that touches pitch shall be defiled.」
- 「朱に交われば赤くなる」を使いこなそう!
この記事の目次

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ユーリ
日本放送作家協会会員。シナリオ、エッセイをたしなむWebライター。時代によって変化する言葉の面白さ、奥深さをやさしく解説する。
「朱に交われば赤くなる」の意味
まず、国語辞典で「朱に交われば赤くなる」の意味をチェックしましょう。
人は交わる友達によって、善悪どちらにも感化される。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「朱に交われば赤くなる」
「朱」は、辰砂(しんしゃ)という鉱物を原料とする顔料のこと。色は少し黄色味を帯びた赤色で、紀元前の昔から使われてきた伝統的な色です。漆や朱肉の色といえばイメージしやすいかもしれませんね。
朱が付着するとたちまち赤い色に染まることから、「朱に交われば赤くなる」は「人は周囲の影響を受けやすく、交際する友人によって、善悪どちらにも感化される」という意味になりました。四文字熟語の「近朱必赤(きんしゅひっせき)」も同じ意味ですよ。
「朱に交われば赤くなる」の語源は『太子少傅箴』!
「朱に交われば赤くなる」の語源は、中国の西晋(せいしん)時代、文人の傅玄(ふげん)が著した『太子少傅箴(たいししょうふしん)』といわれています。
\次のページで「「朱に交われば赤くなる」の使い方」を解説!/
次のページを読む