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【四字熟語】「臥薪嘗胆」の意味や使い方は?例文や類語を活字中毒ライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「臥薪嘗胆」という四字熟語について解説する。

端的に言えば臥薪嘗胆の意味は「長い間、苦労し努力すること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

「故事成語はすべて横山光輝から学んだ」といい切る長屋創を呼んだ。一緒に「臥薪嘗胆」の意味や例文、類語などを見ていこう。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/長屋 創

子どもの頃から本の虫。小説から実用書まで幅広く乱読し、新しい知識を仕入れては古いものを掃き出している毎日。手近に読むものが見当たらないときは、薬のパッケージ裏に書かれた<効能・効果>を熟読する。

「臥薪嘗胆」の意味や語源・使い方まとめ

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「臥薪嘗胆」は「がしんしょうたん」と読みます。中国の故事に由来する四字熟語です。

なんといっても四千年の歴史を誇る中国ですからね、この言葉の成立背景には壮大な物語がありますよ。楽しみですね。

さあ、それでは早速「臥薪嘗胆」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「臥薪嘗胆」の意味は?

「臥薪嘗胆」には、次のような意味があります。

仇を討ち恥をすすぐために、長い間苦心や苦労を重ねること。転じて、目的を達成するために苦労を耐え忍ぶこと。

出典:四字熟語辞典 第4版(学研)

復讐を心に誓って辛苦すること。また、目的を遂げるために苦心し、努力を重ねること。

出典:大辞泉 第二版(小学館)

将来の成功を期して苦労に耐えること。

もとは敗戦の恥をすすぎ仇を討とうと、労苦を自身に課して苦労を重ねること。

出典:新明解四字熟語辞典 第二版(三省堂)

今では復讐や仇討ちといった物騒なニュアンスは削られて、「目的を達成するために長い間の苦労に耐える」の意味で使われますね。「長い間」というのがポイントで、何年何十年の長きにわたる苦労が必要なわけです。たとえ、極度の空腹にありながらカップラーメンができるまでの3分間を耐え忍んだとしても、それを「臥薪嘗胆」とはいいません。

「臥薪嘗胆」の語源は?

次に「臥薪嘗胆」の語源を確認しておきましょう。

『史記』によりますと、紀元前6世紀末の中国春秋時代、呉王の闔閭(こうりょ)は越(えつ)に侵攻しましたが敗れて負傷し、まもなくその傷がもとで病死しました。闔閭の息子でもある後継者の夫差(ふさ)は越に復讐を誓います。夫差は固い薪(たきぎ)の上で寝ることの痛みで屈辱を思い出し、復讐の志を忘れないようにしました。そしてみごと3年後に会稽の地で越王勾践(こうせん)の軍を破ったのです。(これが「臥薪」の由来)

一方、敗れた越王勾践も黙ってはいられない。彼もまた夫差に復讐しようと決心します。国の復興に尽力しながら、自らは毎日寝起きのたびに胆の苦い汁をなめては恥辱を蘇らせ、復讐心を新たにしました。そしてなんと20年後に越を滅ぼすのです。(これが「嘗胆」の由来)

夫差と勾践、ふたりのエピソードが合わさって成語になっているのが面白いですね。

このように、長い苦労の末に目的を達成したふたりの壮大な復讐劇が「臥薪嘗胆」の語源なのです。

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凄まじい執念だな。時代は違えど、我々も見習うべき部分はあるはずだ。

しかしこの「臥薪嘗胆」という言葉、現代ではどんな場面でどんな風に使えるだろうか?

例を挙げてもらえるとわかりやすいぞ。

「臥薪嘗胆」の使い方・例文

それでは「臥薪嘗胆」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

・今どきの若者である彼にとって、臥薪嘗胆の精神など微塵も理解できるものではなかった。

・当たって砕けろ、とばかりに当って砕けた彼は、明日からの臥薪嘗胆を誓ったのである。

・悲願の成就のために臥薪嘗胆でやってきたことを、彼は遂に結実させた。

・「あいつ3年間で87回告ってやっと付き合えたんだって。超臥薪嘗胆じゃね?マジウケるんだけど」

・その日から、彼の座右の銘は「臥薪嘗胆」になった。

かつて日本で「臥薪嘗胆」が国民的合言葉として使われていた時代があります。それは日清戦争(1894~1895)直後のこと。この戦争の講和条約によって、日本は清から台湾や遼東半島を割譲されました。大人の事情からこのことを快く思わないロシア・フランス・イギリスは、日本に対して遼東半島を返還するよう要求します。これがいわゆる「三国干渉」ですね。三国に迫られてはどうにもならず、結局日本は遼東半島を清に返還するのですが、これに日本国民が大激怒。怒りの矛先はロシアに向けられ、「臥薪嘗胆」をスローガンに打倒ロシアを叫ぶわけです。その後、日露戦争に突入し日本は宿敵ロシアを破ることになります。同じ言葉を口にすることで国民が一致団結する。そういう力が言葉にはあるのですね。

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