

端的に言えば晴耕雨読の意味は「晴れの日には畑を耕し、雨の日には本を読む」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
活字好き家系出身の森野みどりを呼んだ。一緒に「晴耕雨読」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/森野みどり
編集者の叔母、子ども文庫を主宰する母を持ち、本に囲まれて育ったwebライター。
田園で世間のわずらわしさを離れて、心穏やかに暮らすこと。晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家に引きこもって読書する意から。
出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「晴耕雨読」
「晴耕雨読」とは、その文字通り、晴れれば田畑を耕し、雨が降れば本を読んで過ごすという、昔ながらの生活スタイルから生まれた言葉です。「悠々自適な生活を送る」の意味で使われることもあります。晴れの日には庭作業をし、雨の日には本を読むという、肉体と頭脳の両方を使いながら気ままに生活する、一つの理想的なライフスタイルであるとも言えるでしょう。
続いて、「晴耕雨読」の語源についてご紹介します。
「晴耕雨読」の語源
結論から言うと、「晴耕雨読」の語源は現時点では、はっきりしたことが分かっていません。1978年発行の平井充良著『故事ことわざ辞典』に、塩谷節山の漢詩「晴耕雨読優遊するに足る」が出典であるとの記述があることは事実。ただし、1889年出版の『少年文庫.第2集』に収録されている「少年園」という作品に「晴耕雨読楼記」という吉田丹三郎による漢文が収められています。現在確認できる出版物のうち、「晴耕雨読」が登場する最も古いものは、1889年であるということが今までのところ分かっていることです。
次に、「晴耕雨読」を使った例文を見てみましょう。
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