2-4.熟成が不向きなカレーもある
コクやまろやかさが美味しい日本のカレーとは異なり、本格的なカレー屋さんのカレーはよりスパイスの香りを感じることでしょう。また、具がゴロゴロと入ったカレーも人気がありますよね。こういったカレーは出来立てを食べるのが一番美味しい場合があるのです。
長時間煮込んだり熟成させたり、加温と冷却を繰り返すことによって、かえって風味が飛んでしまう場合があります。また、煮込みすぎて具材が型崩れしたりお肉が固くなってしまうこともあるでしょう。全てのカレーが煮込みや一晩寝かせることで美味しくなるとは限らないということですね。
3.一晩寝かせて増えるのはうま味だけじゃない
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どんな食品でも気を付けたいのが食中毒です。特に夏場は気を付けたいものですよね。
実はカレーは食中毒の原因になりやすいものなのです。たくさん作った方が美味しいものの余ってしまいがちだったり、一晩寝かせたカレーを食べたくてあえて残すという人もいるかもしれません。しかし、室温での長時間放置によって、ウェルシュ菌という菌が増殖してしまうことを覚えておきましょう。
保存の際は粗熱を取ってから小分けにして密閉容器に入れ、冷凍または冷蔵保管し、なるべく早めに食べきるのが鉄則です。解凍の際にはきちんと中まで火を通すことも大切ですよ。
一晩寝かせて旨味アップ!ただし菌も増殖するかも…?
煮込み料理は煮込んだだけ手間暇かかっているのは想像のとおりでしょう。それだけ手間がかかっていれば美味しいに違いない!と思ってしまうのも頷けます。しかしそれに美味しさを感じるのは思い込みによるものではないというのがわかりましたね。
一晩寝かせたカレーはスパイスと具材がよく馴染み、コクやうま味成分をアップさせることでより美味しさを増します。一度作ったものが冷え、再加熱することによって温まるといった温度変化も美味しさの理由になっていたのです。
ただし食中毒には注意しなければなりませんよ。カレーはたくさんの具材が溶け込んでおり、菌が繁殖するための水分や温度があります。そのために一晩経つ間に菌が増殖し、それによって食中毒になってしまう可能性があるのです。どんな食品にも言えることですが、保存方法には気を付けなければいけませんね。