理科生物細胞・生殖・遺伝

エイズ(AIDS)について改めて知ろう!現役講師がわかりやすく解説!

今回は「エイズ(AIDS)」について学んでいきます。

保健体育の授業などでも一度は習う「エイズ」ですが、時間がたつにつれて忘れてしまうことも多いでしょう。どんな病気なのか、感染経路や治療法にはどんなものがあるのか、常識のひとつとして改めて確認したい。

大学で生物学を学び、現在は講師としても活動しているオノヅカユウに解説してもらおう。

ライター/小野塚ユウ

生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。

エイズとは?

エイズ(AIDS)は、「Acquired Immuno-DeficiencySyndrome」の頭文字をとった言葉。日本語では後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)と表されます。

“後天性”とつきますので、「生まれつき(先天性)ではなく、あるとき生活の中で生じた」病気です。エイズはHIVというウイルスに感染することによってひきおこされます。

HIV

HIV「Human Immunodeficiency Virus」の略で、日本語に訳したヒト免疫不全ウイルスという名前でもよばれます。遺伝情報のコードされているRNAをもつ、レトロウイルスとよばれるタイプのウイルスです。

HIVは体内に侵入すると、免疫反応の要となるヘルパーT細胞にとりつきます。ヘルパーT細胞は白血球の一種で、免疫反応の際にとても重要な役割を果たす存在。HIVに感染したヘルパーT細胞細胞は、HIVが増殖する時に破壊されてしまうため、どんどん数を減らしていきます。

すると、免疫反応がうまく進まなくなり、普段めったにかからないような病気になったり、軽く済むはずの症状が重くなったりしてしまうのです。

このような、HIVに感染することが原因でさまざまな疾患が生じる病気をエイズとよんでいます。

患者数

HIVの生態は少しずつ解明されてきましたが、現在でもこのウイルスへの感染者や、エイズを発症する人は増え続けています

2018年末時点では世界中に3790万人ものHIV陽性者がいるといわれており、日本でも2018年中には1000件以上の新規報告がありました。

\次のページで「感染経路」を解説!/

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