「衣ばかりで和尚はできぬ」
「和尚」は「おしょう」と読み、身分の高いお坊さんのことですから、普通の人ではありませんね。お坊さんは頭を丸めているほかに、着ているものが独特のもので、それを「袈裟(けさ)」とか「衣(ころも)」というのですね。「衣ばかりで和尚はできぬ」は、「馬子にも衣裳」のちょうど反対に、立派な衣装を身にまとっていてもそれだけでは駄目で、中身が大切だという意味になります。
ある意味では、「馬子にも衣裳」と「衣ばかりで和尚はできぬ」を二つ合わせて、人は外見も中身もどちらも大切だ、ということになるかもしれませんね。
「Clothes make the man.」
Clothes make the man. を直訳すると、「衣服が人を作る。」となりますね。「馬子にも衣裳」と少しニュアンスは違いますが、人は着ている衣服が大切だということを教えてくれますね。
Don’t you know the proverb that clothes make the man?
「衣服が人を作るということわざを知らないのかい。」
これは、場をわきまえずにいる人に対する非難の言葉ですね。
「馬子にも衣裳」を使いこなそう
この記事では「馬子にも衣裳」の意味・使い方・類語などを説明しました。どんな人でも立派な服装をすると立派に見える、という意味のことわざなのですが、褒め言葉として使わないように注意してくださいね。普段とは違う派手な衣裳を身につけている人が、それを謙遜して言うのなら大丈夫ですよ。もちろん、身内の者に使う場合もありますが、他人に対して使うのはいけませんよ。