

端的に言えば「紆余曲折」の意味は「複雑な事情」だが、その成り立ちやニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
現役塾講師で文系科目のスペシャリストである「すけろく」を呼んだ。一緒に「紆余曲折」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/すけろく
現役文系講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。
#1 「紆余曲折」の意味や使い方のまとめ

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「紆余曲折」とは、どのような意味を持ち、どういった文脈で使われるのでしょうか。まずは、国語辞典による定義から見ていきましょう。
「紆余曲折」の意味は?
「紆余曲折」には、次のように主に二つの意味を持っています。
1.道などが曲がりくねっていること。
2.事情が込み入っていて、いろいろ変わること。
出典:大辞林 第六版(三省堂)「紆余曲折」
「紆余曲折」は、「紆余」と「曲折」の二つの熟語から成り立っています。このうち、「紆余」は道などは、曲がりくねっている様子を表すことばです。
一方の「曲折」は、文字通り折れ曲がることを意味しています。また、ここから複雑にからみ合っている状況を表すようになりました。
「紆余曲折」の使い方・例文
それでは、「紆余曲折」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
はじめのひとつは、文字通り「曲がりくねっている様子」を表している例です。あとの二つは、そこから派生した意味の方を表しています。
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