「千載一遇」
四字熟語の「千載一遇」は、「千年に一度くらいしか会えないようなまれな機会」という意味で、中国の故事から来ています。「千載一遇」と「一期一会」との違いは、「千載一遇」が「まれな機会」に重点があることです。次に例文を見てみることにしましょう。
それは千載一遇のチャンスだから、絶対に逃してはならない。
人の一生の年数より千年の方が長いのですが、「千載一遇」は待っていても訪れないような絶好の機会を表しています。
「一期一会」の対義語は?

「一期一会」の対義語はあるのでしょうか。これはなかなか難しい問題ですが、例えば、次のような四字熟語はどうでしょうか。
「永劫回帰」(えいごうかいき)
「永劫」とは永遠という意味ですから、「一期」と対照的な意味ですね。「回帰」は「帰ってくること」という意味で、「一期一会」の基本になっている「生まれ変わること」が含まれていません。
「永劫回帰」
この言葉は、19世紀後半に生きたドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの言葉です。ニーチェは「神は死んだ」という有名な言葉を残していますが、20世紀の哲学・思想に大きな影響を与えました。
「永劫回帰」というのは、ニーチェの著書である『この人を見よ』にある言葉で、われわれが体験することは一度限りのことではないという意味です。ニーチェはこの著書で超人を描き、同じことをあらゆる瞬間に永久に繰り返す、という思想を展開したのでした。
「一期一会」の英訳は?
「一期一会」を英語で表現してみたら、どうなるでしょうか。英語のことわざなどにこのような表現があるといいのですが、なかなかそれが見つかりません。ということで、「一生に一度の出会い」とか「一生の一度の経験」とか「一生に一度のチャンス」というふうに、意味を説明する形で表現するのがいいでしょう。
once-in-a-life-time meeting
once-in-a-life-time experience
once-in-a-lifetime chance
英語の「一期一会」の例文
I met him hier. That war once-in-a-lifetime meeting.
He wrote a long letter to her. That was onde-in-a-lifetime experience.
Never miss once-in-a-lifetime chance!
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