日本史昭和歴史

満州事変を起こした暴走部隊「関東軍」を元塾講師が分かりやすく5分で解説

よぉ、桜木建二だ。今日は関東軍(かんとうぐん)について勉強していくぞ。1931年の満州事変は関東軍の暴走が印象的だが、関東軍は日本側の兵でありながらなぜ日本軍と表現しないのだろうか。

この理由は「関東軍=日本軍」ではないためで、この区別は少々複雑で一言では説明しきれない。そこで、今回は関東軍について日本史に詳しいライターリュカと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ライター/リュカ

元塾講師で、現役のライター。塾講師とライター業に共通して「わかりやすい伝え方」に定評がある。今回は得意分野のひとつである「歴史」から関東軍をわかりやすくまとめた。

関東軍誕生までの歴史

image by PIXTA / 44981703

日本軍の設立

まず日本軍の誕生を振り返ると、それは1871年まで遡ります。富国強兵を掲げていた新政府は、大村益次郎の指揮で天皇護衛のための軍隊となる御親兵を創設、これが日本軍の誕生となりました。最も、天皇護衛はあくまで名目上であり、本来の目的は廃藩置県をスムーズに行うことだったそうです。

設立当初は鎮台と呼ばれるグループに分けられ、士族反乱や西南戦争……言わば内乱の鎮圧を主な任務としていました。1871年は明治時代初期にあたるため、このような役割はわざわざ軍隊を設立せずとも、江戸時代に活躍した武士に任せれば良いのではないかと思うかもしれません。

しかし、近代国家を目指す明治政府にとって武士はもはや不要の力であり、それゆえの冷遇が士族反乱や西南戦争を引き起こした原因にもなったわけです。そして、やがて徴兵制が採用されると鎮台制は師団制へと変更され、陸軍の組織確立に伴って陸軍省が創設されました。

関東軍の誕生

さて、日本軍と言えば陸軍だけでなく海軍も連想しますが、当時海軍は横須賀造船所を中心に戦艦をつくることに励んでいます。そして、主な任務としては輸送船や貿易船の護衛を務めていて、要するに日本にとって重要な船を守るという海軍の名に相応しい働きをしていました。

日本軍の陸軍と海軍、ここまでまだ関東軍の名前が一切登場していません。なぜならこの時はまだ関東軍は誕生しておらず、誕生のきっかけとなったのはその後に起こる数々の戦争です。1894年の日清戦争、1904年の日露戦争、日本はいずれの戦いにおいても勝利しました。

日清戦争や日露戦争に戦争に勝利した日本は大連、旅順、満州に新たに作られた日本の鉄道会社である南満州鉄道を租借地として手に入れます。最も、これらの場所は海外にあるためそこを守るには部隊を派遣する必要があり、そこで作られたのが日本軍から分かれた関東軍だったのです。

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