化学物質の状態・構成・変化理科

「飽和」とは?飽和の概念を理系ライターがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。理科でたびたび登場する「飽和」という言葉。これ以上~できない状態を表す。各単元で「飽和~」といった単語への解説はよく見かけるが、「飽和」という用語にフォーカスを当てた説明は中々見当たらない。

今回は、色んな分野・単元の「飽和~」の例を見ながら「飽和」に関してマスターしよう。理系ライターのR175と解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/R175

関西のとある理系国立大出身。エンジニアの経験があり、身近な現象と理科の教科書の内容をむずびつけるのが趣味。教科書の内容をかみ砕いて説明していく。

1.「飽和」の概念

image by iStockphoto

飽和とは?漢字1字ずつに分解してみましょう。

飽(ほう)→飽(あ)きるとも読む。いっぱいいっぱいのイメージ。

和(わ)→つり合っている。その状態で安定しているイメージ。

つなげると、(何かが)いっぱいいっぱいの状態で、落ち着いているという意味。この記事では、理科で登場する「飽和」状態の例を見ながら、「飽和」の概念を身に付けていきましょう。

溢れんばかりのコーヒーが注がれたコップ

理科の教科書には出てきませんが、これも飽和状態の一例。コップにコーヒーを注いでいきましょう。初めはコーヒーの量は増え続けますが、コップが満タンになると溢れ出していき、それ以降コーヒーの量は一定ですね。もう入る余地はありません。

このように「何かが最大限に達してそれ以上変化しない」状態が飽和と考えましょう。物理や化学で出てくるその他の「飽和」はもっと難しい現象ではありますが、基本的な概念は「満タンにそそがれたコーヒー」と同じ。

2.理科で登場する「飽和」の例

飽和の概念は前述の「溢れんばかりのコーヒー」で間違いないのですが、これだけでは理科としての飽和の説目にはあまりに乱暴。

ということで、以下は実際に理科の教科書に登場する「飽和」状態の例を見ていきます。どの例も、「コップから溢れんばかりのコーヒー」と同じ状態と捉えられますので、その点も確認しましょう。

\次のページで「2-1.飽和水溶液」を解説!/

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