英語の文法用語はたくさんあるので、敬遠しがちな人もいるかもしれない。しかし、用語を覚えておくことは、散らかっているものを整理して引き出しに入れたりラベルを貼ったりするようなものです。文法用語を理解し覚えていくことで、どんどん頭が整理される。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

文法の基本

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不定詞や受動態といった文法項目にすすむ前に、前提として知っておきたい文法用語や考え方をチェックしておきましょう。品詞や時制、文型などの説明から始めます。

品詞と時制

最初に、文法用語の基本として、品詞と時制の説明です。品詞は、品詞によって使い分けることも多いので、知っておくと役に立ちます。時制は、現在・過去・未来などのことで、どんな文であっても常に意識が必要なものです。

主な品詞や主な時制について、見ていきましょう。

【品詞】

名詞  … 人や物の名前を表す。主語や目的語、補語になれる。

代名詞 … 名詞の代わりをする。

冠詞  … a や the など、名詞の前におく。

形容詞 … 人や物の性質などを表す。補語になれる。

副詞  … 程度やようすなどを表す。名詞以外を修飾する。

動詞  … 主語の動作や状態を表す。be動詞と一般動詞がある。

助動詞 … 動詞の原形の前において意味を添える。

接続詞 … 語と語、句と句、文と文などをつなぐ。

前置詞 … 名詞の前におき、そのカタマリで他の語を修飾する。

【時制】

現在    … 現在のことや習慣、真理などを表す。

過去    … 過去の事柄について表す。

未来    … 単純な未来のことや人の意思を含めた未来を表す。

現在完了形 … 現在までのことについて表す。

過去完了形 … 過去のある時点までのことについて表す。

文の種類と文型

次に、文の種類と文型について見ていきます。文の種類とは、命令文などの文全体のスタイルのようなものを言いますよ。文型は、5文型のことで「S(主語/名詞)」「V(動詞)」「O(目的語/名詞)」「C(補語/名詞または形容詞)」を使った文構造のパターンのことです。副詞的な働きをする語は、SVOCのいずれにも当てはまりません。

それぞれどのようなものがあるのか、チェックしてみましょう。

\次のページで「主な文法項目」を解説!/

【文の種類】

平叙文 … 主語と動詞で始まる肯定文や否定文

疑問文 … なんらかのことを尋ねる文。

命令文 … 命令や以来の文。主語が省略される。

感嘆文 … 意味は「なんて〜なのだろう」で、how や what を文頭におき文末に「!」をつける。

【文型】

第1文型(SV)… 主語と動詞のみの文。

第2文型(SVC)… 補語は主語を修飾し、主語と補語にイコールの関係がある。

第3文型(SVO)… 目的語は動詞の対象を表す。

第4文型(SVOO)… 目的語は主に先に「人」、あとに「物」となる。

第5文型(SVOC)… 目的語と補語にはイコールの関係がある。

主な文法項目

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それでは、いよいよ各文法の内容に入っていきます。品詞と重複するものもありますが、使い方に特徴のあるものなので、使い方とともにチェックしておくといいですね。

文法項目

まず、文法項目についての説明です。文の中で使われる独特の特徴を持つ表現について、見ていきましょう。細かく見るとたくさんありますが、ここでもおおまかな区切りを見ていきます。

【文法項目】

助動詞 … 「助動詞 + 動詞の原形」として、動詞に意味を添える

受動態 … 「be動詞 + 動詞の過去分詞形」として、「〜される」という意味を表す

不定詞 … 「to + 動詞の原形」で、名詞や形容詞、副詞の働きをする

動名詞 … 動詞に「-ing」をつけて「〜すること」と、動詞を名詞化する

分詞  … 動詞を現在分詞形(〜している)や過去分詞形(〜された)とし名詞の修飾をする

関係詞 … 名詞の後ろから「主語 + 動詞」を含む節で修飾する

比較  … 何かと何かを比べる表現で、「原級」「比較級」「最上級」がある

仮定法 … 現実と異なることや実現の可能性がないことへの願望などを表す

\次のページで「注意すべき文法事項」を解説!/

注意すべき文法事項

最後に、主な文法事項ではないものの、とくに注意すべき事項の説明です。一つは「時制の一致」で、主節の時制に従属節の時制を合わせます。もう一つは、「無生物主語」と呼ばれ、人間でないものが主語になるケースです。いずれも、日本語訳と比べると紛らわしい表現なので注意が必要ですね。

ここでは、例文で使い方を確認しておきましょう。

My father said that he was busy.
私の父は忙しいと言った。

→訳では「忙しい」というものの、実際には過去のことなので「was busy」とする。

The news made me happy.
そのニュースは私を幸せにした。

→「私はそのニュースを聞いて嬉しかった」など、主語を入れ替えて訳すことがある。

文法の

今回の記事では、英語の文法用語を説明してきました。まずは、品詞をしっかりマスターしておくことが前提です。日本語とは少し違う品詞もあるので、日本語と比べてみるといいですね。

また、品詞によって、文型でどう使われるか、各文法の用法ではどの品詞が使われるかなどが変わってきます。品詞を知ることで判断できることが増えるので、知っていれば大きな武器になりますよ

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英語の勉強法

【英語】英語の文法用語を現役塾講師がわかりやすく解説!文法用語を身につけて頭の中を整理しよう

英語の文法用語はたくさんあるので、敬遠しがちな人もいるかもしれない。しかし、用語を覚えておくことは、散らかっているものを整理して引き出しに入れたりラベルを貼ったりするようなものです。文法用語を理解し覚えていくことで、どんどん頭が整理される。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

文法の基本

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不定詞や受動態といった文法項目にすすむ前に、前提として知っておきたい文法用語や考え方をチェックしておきましょう。品詞や時制、文型などの説明から始めます。

品詞と時制

最初に、文法用語の基本として、品詞と時制の説明です。品詞は、品詞によって使い分けることも多いので、知っておくと役に立ちます。時制は、現在・過去・未来などのことで、どんな文であっても常に意識が必要なものです。

主な品詞や主な時制について、見ていきましょう。

【品詞】

名詞  … 人や物の名前を表す。主語や目的語、補語になれる。

代名詞 … 名詞の代わりをする。

冠詞  … a や the など、名詞の前におく。

形容詞 … 人や物の性質などを表す。補語になれる。

副詞  … 程度やようすなどを表す。名詞以外を修飾する。

動詞  … 主語の動作や状態を表す。be動詞と一般動詞がある。

助動詞 … 動詞の原形の前において意味を添える。

接続詞 … 語と語、句と句、文と文などをつなぐ。

前置詞 … 名詞の前におき、そのカタマリで他の語を修飾する。

【時制】

現在    … 現在のことや習慣、真理などを表す。

過去    … 過去の事柄について表す。

未来    … 単純な未来のことや人の意思を含めた未来を表す。

現在完了形 … 現在までのことについて表す。

過去完了形 … 過去のある時点までのことについて表す。

文の種類と文型

次に、文の種類と文型について見ていきます。文の種類とは、命令文などの文全体のスタイルのようなものを言いますよ。文型は、5文型のことで「S(主語/名詞)」「V(動詞)」「O(目的語/名詞)」「C(補語/名詞または形容詞)」を使った文構造のパターンのことです。副詞的な働きをする語は、SVOCのいずれにも当てはまりません。

それぞれどのようなものがあるのか、チェックしてみましょう。

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