身近な現象と結びつけながら「光の反射」を理系学生ライターがわかりやすく解説
「光の反射」は、小学校の理科でも学習するように、直感的に理解しやすい現象です。ですが、深く掘り下げて学んでいくと、まだまだ知らないことが多くあることに気づくぞ。この記事では、中学校までに学習する基本的な知識の解説にとどまらず、マニアックな物理法則にも触れていく。
塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していきます。
ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。
はじめに
光は、音や水面波と同様に、波として扱うことができます。それゆえ、他の波と同じように、光でも反射、屈折、回折、干渉といった現象を観測することができるのです。そして、これらの現象を数式で表す場合も、音や水面波と同様の式で表現できますよ。
以上のような事実がある一方で、光は、音や水面波にはない性質も有しています。光の粒子性などが、これに当てはまりますね。
この記事では、はじめに、中学校や高校の理科で学習するような光、音などに共通する反射の法則を解説しますよ。そのあとに、光特有の反射に関する話題にも触れてみます。加えて、光の反射の性質から、身近な現象を物理学的な視点で説明することにも挑戦してみましょう!
反射の法則
image by Study-Z編集部
光は物体の表面にあたると、跳ね返り、元とは違う方向へと進路を変えます。これを光の反射といいますよ。ここでは、光が平らな面へ斜めに入射した場合を考察していきましょう。
光が平らな面へ斜めに入射したとき、平面上の光が当たった点を通る法線を考えます。この法線と入射光のなす角度を「入射角」、法線と反射後の光のなす角度を「反射角」といいますよ。一般に、入射角と反射角の大きさは恒等的に等しくなることが知られています。これを、反射の法則といいますね。
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