化学

化合物内における元素の質量組成「定比例の法則」を元塾講師がわかりやすく解説

つまり「定比例の法則」同じ物質において分子を構成する元素ごとの質量比は常に一定になるということを示したものなのです。

3.実験で証明

この法則を実験的に証明するには、金属の酸化反応を用いるのがいいでしょう。テストでもよく用いられる問題なので、酸化と還元をまとめて復習しておきたいですね。

今回は酸化銅を例に考えてみます。

2Cu + O2 → 2CuO

これはとそこに酸素を吹き込んで完全に酸化させたときの生成物(酸化銅)の質量の関係をグラフにしたものです。

image by Study-Z編集部

銅64gを用いたとき酸化銅が80gであることから、銅64gは酸素16gとぴったり反応するということがわかりますね。ここから、銅:酸素=4:1 という簡単な整数比が成り立ちます。

では酸化銅が200gできたとき、どれだけの酸素が反応しているかをグラフから読み取ってみましょう。

このときに反応した銅の質量が160gですから、酸素40g分が酸化により増えたことがわかりますね。すでに気づいた人もいるでしょう。ここでも 銅:酸素=4:1 という比が成り立っているのです。これはつまり酸化銅を構成する元素の質量組成比を意味しています。

このように、同じ物質においては必ず質量組成が一定になるのです。この法則があるからこそ、酸化や還元の問題では比を用いた解き方ができるというわけですね。

同じ化合物では成分元素の質量組成は常に一定である

雨も海水も富士山の雪解け水も、その中に含まれている水は H2O であることに変わりはありません。これはある程度化学を学んだ人であれば誰しもがわかるでしょう。しかし今のような化学の知識が乏しく、どんな実験をするのにも技術的な面で不足していたと言わざるを得なかった当時、これは大きな発見であったに違いありません。

「定比例の法則」は、水はどこで採取しても、どんな生成方法を使っても H2O であるように、同じ1つの物質について説いた法則です。化合物には複数の種類の元素が含まれていますね。同じ化学組成、化学式で表すことのできる化合物であれば、 分子を構成する元素ごとの質量比は常に一定になるというのがこの法則です。

次回解説する「倍数比例の法則」は、2つの異なる化合物について述べています。この点に注目しながらチェックしてみてくださいね。

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