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それでは、ドメインという考え方を踏まえたうえで、真菌・細菌・ウイルスについて簡単に解説していきたいと思います。
真菌
真菌は、真核生物ドメインの菌界に属している生物の総称です。真核生物ドメインには、細胞に細胞核がある生物たちが丸ごとふくまれています。つまり、私たちヒトをはじめとした動物や植物などと同じグループを形成している仲間といえるでしょう。
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菌界という分類群には、キノコやカビの仲間もふくまれています。つまり、普段食事で食べるシメジやシイタケも真菌の一種、といっても間違いではありません。また、食品加工などにも利用される酵母も菌界に属する真核生物なんです。
真菌が原因の病気
真菌が原因となる病気はまとめて真菌症とよばれます。
身近なところでは、一般に「水虫」とよばれる白癬(はくせん)があげられるでしょう。白癬は白癬菌とよばれる真菌の仲間によって生じる皮膚病です。
ほかにも、カンジダ属の真菌によるカンジダ症や、クリプトコッカス属の真菌によるクリプトコッカス症などがあります。
細菌
細菌は、細菌ドメインに属している生物の総称です。英語ではBacteria(バクテリア)といいますが、この言葉は日本でも普通に使われるようになっていますよね。
細菌ドメインと真核生物ドメインの間にある大きな違いが細胞核の有無です。遺伝情報を担うDNAがむき出しの状態で細胞内に納められており、このような細胞でできた生物は原核生物とよばれます。細胞核という大きな構造物がないため細胞のサイズが小さく、その大きさは真核生物の1/10以下のものが多いです。
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中学校や高校で覚えるべき細菌類といえば、大腸菌や藍藻(シアノバクテリア)などでしょうか。また、納豆菌やヨーグルトをつくるのに使う乳酸菌なども細菌の仲間です。
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