その戦いは真珠湾攻撃と呼ばれており、ここで日本は奇襲をしかけて先制する。そのいきさつと戦争を流れを覚えるため、今回は真珠湾攻撃について日本史に詳しいライターリュカと一緒に解説していきます。
ライター/リュカ
元塾講師で、現役のライター。塾講師とライター業に共通して「わかりやすい伝え方」に定評がある。今回は得意分野のひとつである「歴史」から真珠湾攻撃をわかりやすくまとめた。
日中戦争でアメリカを怒らせた日本
日清戦争では清国に、日露戦争ではロシアに勝利した日本は、1937年には日中戦争で中国と戦います。開戦直後は日本が優勢でしたが戦争は思いのほか長引き、日本は戦争継続のために資源確保を図ろうとしました。そこで日本が目をつけたのがフランスの植民地であるフランス領インドシナ。
この場所は豊富な資源地帯として知られており、またフランスはドイツとの戦いに敗れて降伏したため、そのタイミングを機に仏印進駐によってフランス領インドシナに日本軍を進駐させたのです。そしてさらなる資源を求めて南下する日本軍、ただその行動はアメリカを怒らせることになってしまいます。
目に余る行動をとった日本に対してアメリカは経済制裁を行うことを決定、石油を一切輸出しないと日本に通告しました。これは日本にとって非常事態、何しろ日本は石油の大半をアメリカから輸入していましたから、それができなくなると軍艦も飛行機も動かせなくなってしまうのです。
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アメリカの経済制裁への対応
アメリカの経済制裁に対して日本の中では戦争を望む意見が多く挙がります。なぜなら、当時日本は外国との戦争に常に勝利していたため、国民も「アメリカがそんな対応をとってくるなら戦争でやっつけてしまえ!」と戦争に肯定的だったのが理由の一つでしょう。
また、冷静な意見としては「石油が不足した状態で戦争すれば勝ち目はない。石油がまだ残っている今のうちに戦争をするべき」との考えもありました。このように、日本ではアメリカとの戦争を望む声が多かったことから、政府もアメリカとの戦争を想定した準備に取りかかります。
もちろんまだ戦争になると決まったわけではなく、交渉によっては問題解決できるかもしれません。とは言え、戦争になる可能性がある以上日本に求められるのは必勝。日本海軍はアメリカと戦うことを想定して、その戦いに勝利するための作戦を練っていきました。
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