まずはこれを覚える!よく出てくる非金属元素
非金属元素は金属元素より少ないですが、それでも20種類以上あります。化学を学び始めたばかりの段階なら、この元素すべてを覚える必要はありません。まずは以下に挙げた教科書に登場する化合物によく含まれている元素や、特徴的な族から覚えていきましょう。
最も軽く最も多い元素、水素
元素記号と聞いてH、水素を思い浮かべる人も多いでしょう。元素番号1番の水素は太陽系に最も多く存在する元素です。水素元素は単体の水素分子はもちろん、水や有機物などいろんな物質を構成しています。また最近は環境にやさしいエネルギーとして水素燃料が注目を集めていますね。
水素分子は燃えやすい、酸素と反応して水を作るといった特徴を持っています。そんな水素についてもっと詳しく知りたい人は次の記事も読んでみてくださいね。
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鉛筆の芯からダイヤモンドまで、炭素
空気中にある二酸化炭素、毎日使う鉛筆の芯、そしてダイヤモンド。このすべてが炭素からできています。1本100円くらいの鉛筆と高級宝石のダイヤモンドの違いはその構造が違うだけで価値も電気伝導性も全く違う物質となっているのです。これを同素体と言うのでしたね。そして、この炭素を燃やすと二酸化炭素になります。
炭素は水素と共に有機化学を学ぶ時に必ず登場する元素です。なぜならそもそも有機物とは炭素鎖を骨格としている物質だから。炭素の性質はしっかりと覚えてくださいね。また基本的な炭素鎖であるアルカン、アルケン、アルキンについては以下の記事を参考にしてください。
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大気中で大きな割合を占める、窒素
アンモニアにも含まれている窒素。空気中に最も多く存在しているのが窒素で、その割合は75%以上です。通常窒素分子は気体ですが、‐200℃くらいまで冷やすと液体となります。液体窒素は物質をしっかりと冷やしたいときや低温条件で実験したいときなどに使われ、化学実験に欠かせない物質です。
その一方、酸化物である二酸化窒素は環境汚染につながる物質として、その対策が求められています。窒素については次の記事も読んでみてくださいね。
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思いっきり吸いたい、酸素
酸素といえば生物の生存に欠かせない物質です。しかし空気中で最も多いのは酸素ではなく窒素という事は先ほど説明しましたね。酸素は窒素に続いて2番目に多い物質で、窒素と酸素だけで空気の99%を占めています。そして酸素は地殻に存在する元素の中で一番多い物質です。近くに存在する元素の割合をクラーク数と呼び、
酸素(46.6%)>ケイ素(27.7%)>アルミニウム(8.1%)>鉄(5.0%)
という順になっているので覚えておきましょう。
臭いが気になる?硫黄
硫黄といいえば硫酸(H2SO4)や、硫化水素(H2S)などに含まれています。硫化水素は火山ガスや硫黄温泉にも含まれている物質で、腐乱臭があるうえに毒性があるので注意が必要です。
また硫黄には斜方硫黄、単斜硫黄、ゴム状硫黄と同素体が多く存在しています。他の同素体(S(硫黄)、C(炭素)、O(酸素)P(リン))とあせてその名前や性質をしっかりと覚えておきましょう。
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