硬骨魚類
私たちが普段イメージする「魚」のほとんどは硬骨魚類の仲間です。骨格のほとんどが硬い骨=硬骨によってできています。また、浮袋や肺をもつという点も特筆すべきポイントです。
硬骨魚類の種類は数多く、2万5000種以上は現生するようです。生息環境も淡水から海水まで幅広く、大きさや生態も様々。皆さんは何種くらい思い浮かべることができるでしょうか?
硬骨魚類は、さらに条鰭類(じょうきるい)と肉鰭類(にくきるい)の2つのグループに分けて考えることができます。それぞれののグループについてもう少し詳しく学んでいきましょう。
条鰭類
一般的な魚の多くが含まれるのが、この条鰭類というグループです。このグループに属する魚類は、鰭条(きじょう)という硬い線状の組織によって支えられた鰭をもっています。身近な魚の胸びれや背びれをイメージしてみてください。鰭の付け根から骨のような線が鰭の隅まで伸びていますよね?それが鰭条です。
以下に、条鰭類に含まれている代表的な目をご紹介します。数が多いので、あくまで一部であることをご承知おきください。
・ダツ目 …メダカ、トビウオ、サンマなど
・スズキ目 …スズキ、アジ、タイ、ベラ、ハゼ、サバなど
・カレイ目 …カレイ、ヒラメなど
・フグ目 …フグ、マンボウ、カワハギ、ハリセンボンなど
・タラ目 …タラなど
・アンコウ目 …アンコウ、チョウチンアンコウなど
・アカマンボウ目 …リュウグウノツカイなど
・サケ目 …サケ、マスなど
・コイ目 …コイ、フナ、ドジョウ、タナゴなど
・ニシン目 …ニシン、イワシなど
・ウナギ目 …ウナギ、ウツボ、アナゴなど
どれも聞き覚えのある魚の名前ですよね。食用にする魚のほとんどは条鰭類でしょう。
これらの条鰭類とは少し離れた目にポリプテルスという魚の仲間がふくまれるポリプテルス目があります。腕鰭類ともよばれるグループです。ポリプテルスの仲間は原始的な形質を残し、かなり古い時代に地球に出現したグループと考えられていますが、現在生き残っているのは全部で17種程度。アフリカ大陸の中でも赤道直下の国々にのみ分布しています。
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