日常で何気なく使っている英語の辞書は、膨大な情報量を持つ割に使いこなせていないケースが多い。英和辞典は英単語の意味を調べるものだと思いこんでいる人もいるかもしれないが、意味以外にもさまざま役に立つ情報が載っている。今回は、より辞書を活用できるよう英和辞典について見ていく。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

英和辞典の基本情報について

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英語に関する辞典としては、英和辞典、和英辞典、英英辞典とありますが、ここでは英和辞典のについて説明していきます。前半は、英和辞典の基本情報として、単語の並びや見出し語、発音などを確認していきますよ。

単語の並びと見出し語の形、発音記号

最初は、単語の並びと見出し語について見ていきましょう。電子辞書で文字を打つ際には関係ありませんが、紙の辞書で単語を探す際には単語の並びを知っておく必要があります。単語はアルファベット順に掲載されており、綴りの一文字目、二文字目、それぞれにアルファベット順です。

見出し語の形については、国語辞典で「走って」ではなく「走る」で載っているように、英語でも基本形の run のところに載っています。過去形の ran を調べると「run の過去形」と書いてあり、詳しくは run のほうを見ることになりますよ。

発音記号とは、発音するための記号のことで、読み方やアクセントを知ることができます。発音記号は独特の記号が使われていますが、辞書には発音記号の説明があるので参考に見てみるといいですね。

アクセントについては、発音記号の上に「 ´ 」の印がついており、第二アクセントがある単語には「 ` 」と逆向きの記号を使います。

品詞と品詞ごとの情報

次は、品詞と品詞ごとの情報についての説明です。単語を調べると品詞が書いてあります。品詞を知ることで使い方を知ることにつながるので、品詞を調べるときにも使えますね。また、品詞ごとに掲載されている情報に違いがあるので、確認しておきましょう。

名 詞 … 可算名詞(C、数えられる名詞)か不可算名詞(U、数えられない名詞)か。

動 詞 … 三単現のsがついた形、過去形、過去分詞形、現在分詞形。自動詞か他動詞かなど。

形容詞 … 比較級、最上級の形。

\次のページで「単語の意味や使い方について」を解説!/

単語の意味や使い方について

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後半は、単語の意味や使い方について説明していきます。意味はもちろんのこと、単語の使い方として用例やイディオムなども詳しく書いている場合がありますよ。

単語の意味

まずは、単語の意味について見ていきましょう。意味については、一般に一番よく使われる使い方ではないでしょうか。ただ、複数の意味を持つ単語が多いので、それぞれの意味を見比べて、どの意味に該当するのかをチェックする必要がありますね。

run

自動詞 1 走る、急いでいく 2 逃げる … 11 流れる など

他動詞 1 (道などを)走る … 4 (馬などを)走らせる … 16 加工する 17 経営する

用例やイディオム

最後に、単語の用例やイディオムについての説明です。動詞などの場合、単語の意味と一緒に使われる前置詞などが添えられていることもあります。さらには、意味に続いて、その語を含む例文のほか、イディオムが書かれていますよ。

例文はイメージが湧きやすいので、英文を作成するときには役立つポイントです。以下のように書かれています。

buy

1 …を買う

 When did you buy a smartphone?
 あなたはいつスマホを買ったのですか。

<buy A B, buy B for A>

 My father bought me a computer. = My father bought a computer for me.
 私の父は私にコンピューターを買ってくれた。

buy … up / buy up … を買い占める、(会社などを)買収する

\次のページで「辞書は意味を調べるだけでなく、品詞や用例など正確な表現するために役立てよう!」を解説!/

辞書は意味を調べるだけでなく、品詞や用例など正確な表現するために役立てよう!

今回の記事では、辞書の使い方や辞書に掲載されている情報について説明しました。辞書の基本情報はさまざま掲載されていますが、とくに品詞や品詞ごとの情報を利用して文法理解を深められます。

意味や用例などでは、言葉の意味だけでなく実際の使い方を知る手がかりになりますよ。意味や用例を参考に、幅広い表現ができるようになるといいですね。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
" /> 【英語】「辞書の使い方」を現役塾講師がわかりやすく解説!膨大な情報量を持つ辞書を使いこなそう – Study-Z
英語の勉強法

【英語】「辞書の使い方」を現役塾講師がわかりやすく解説!膨大な情報量を持つ辞書を使いこなそう

日常で何気なく使っている英語の辞書は、膨大な情報量を持つ割に使いこなせていないケースが多い。英和辞典は英単語の意味を調べるものだと思いこんでいる人もいるかもしれないが、意味以外にもさまざま役に立つ情報が載っている。今回は、より辞書を活用できるよう英和辞典について見ていく。

10数年間、中高生に英語を指導しているライターヤマトススムと一緒に解説していきます。

ライター/ヤマトススム

10数年の学習指導の経験があり、とくに英語と国語を得意とする。これまで生徒たちを難関高校や難関大学に導いてきた。

英和辞典の基本情報について

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英語に関する辞典としては、英和辞典、和英辞典、英英辞典とありますが、ここでは英和辞典のについて説明していきます。前半は、英和辞典の基本情報として、単語の並びや見出し語、発音などを確認していきますよ。

単語の並びと見出し語の形、発音記号

最初は、単語の並びと見出し語について見ていきましょう。電子辞書で文字を打つ際には関係ありませんが、紙の辞書で単語を探す際には単語の並びを知っておく必要があります。単語はアルファベット順に掲載されており、綴りの一文字目、二文字目、それぞれにアルファベット順です。

見出し語の形については、国語辞典で「走って」ではなく「走る」で載っているように、英語でも基本形の run のところに載っています。過去形の ran を調べると「run の過去形」と書いてあり、詳しくは run のほうを見ることになりますよ。

発音記号とは、発音するための記号のことで、読み方やアクセントを知ることができます。発音記号は独特の記号が使われていますが、辞書には発音記号の説明があるので参考に見てみるといいですね。

アクセントについては、発音記号の上に「 ´ 」の印がついており、第二アクセントがある単語には「 ` 」と逆向きの記号を使います。

品詞と品詞ごとの情報

次は、品詞と品詞ごとの情報についての説明です。単語を調べると品詞が書いてあります。品詞を知ることで使い方を知ることにつながるので、品詞を調べるときにも使えますね。また、品詞ごとに掲載されている情報に違いがあるので、確認しておきましょう。

名 詞 … 可算名詞(C、数えられる名詞)か不可算名詞(U、数えられない名詞)か。

動 詞 … 三単現のsがついた形、過去形、過去分詞形、現在分詞形。自動詞か他動詞かなど。

形容詞 … 比較級、最上級の形。

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