化学反応は化合だけじゃない!「熱分解」について元塾講師がわかりやすく解説
2-1.熱分解
image by iStockphoto
加熱によって分解反応が進むものを熱分解といいます。今回のテーマでもあり、中学のテストでとりあげられる分解反応のほとんどがコレといっても過言ではないでしょう。受験対策もしっかりしておきたい内容です。
反応過程等、詳しくは後ほど解説していきます。
2-2.電気分解
image by iStockphoto
多くの人が分解と聞いて思い出したのが電気分解ではないでしょうか。その名の通り、電気によって分解反応が進みます。
この実験装置を覚えていますか?電気を利用することで水を電気分解し、酸素と水素を発生させるというものでしたね。詳しくはこちらの記事を見直してみてください。
2-3.光分解(こうぶんかい)
image by iStockphoto
続いて光による分解反応、光分解についてです。これは身近な例で説明しましょう。
コンビニで抹茶アイスを買うとき、カップの中に黒いフィルムが入っているのを見たことはありませんか?バニラやチョコ味とは異なり、抹茶アイスは光を通さないフィルムになっているはずです。同じくコンビニの抹茶ドリンクには黒いカップが使われていることが多々あります。これは抹茶にふくまれる成分が光によって分解され、変色するのを防ぐためなのです。
その他にも、カーテンや布製品で、光のよく当たる部分だけ色あせてしまうことがよくありますよね。これも光分解によるものなのです。
2-4.放射線分解
image by iStockphoto
最後に解説するのは放射線による分解反応、放射線分解です。
放射線が物質に当たると、分子結合の切断が起こります。水の場合、水素やいくつかのイオン、過酸化水素等が分解生成物です。
考えてみてください。ヒトの体の約7割は水で出来ているのですから、体内でこのような分解反応が起こったらどうなるでしょうか。自然界に存在する微量の放射線量であれば問題ないものの、多量の被曝によって大切な遺伝子という情報をもつDNAが破壊されてしまう場合があります。これによって人体は生命活動を維持することができなくなってしまうのです。
放射線が人体に悪影響なのは、なんとなく知っていたという人も多いでしょう。そのため、通常の授業で実験を行うことはありません。しかし、放射線が人体に与える影響については簡単に知っておくといいですね。
\次のページで「3.テストに頻出の熱分解2パターン」を解説!/