3分で簡単にわかる「強酸」と「 弱酸」の違い!「酸」と「塩基」の定義も元家庭教師がわかりやすく解説
液体は㏗によって「酸性」、「中性」、「塩基性」に分けられる。中性のpHは7で、酸とは㏗が7より小さい物質のことです。そして㏗がより小さいほど物質は強酸となり、中性に近づくほど弱酸となる。この強酸と弱酸の分かれ目は電離度にあるんです。水素イオンがほとんど電離し、電離度がほぼ1となるのが強酸、一部しか電離しないのが弱酸となる。強酸といえば塩酸や硫酸が、弱酸といえば酢酸やクエン酸が有名です。
酸に関する知識はテストや入試はもちろん、大学での実験に欠かせない。これを機にしっかりと覚えてくれよな。というわけで、酸と強酸について以前酢酸がかかって火傷をしたことのある元家庭教師のリケジョ、たかはしふみかが解説します。
ライター/たかはし ふみか
高校生の時、指示薬の研究をしていた元化学部部員。国公立大学の化学科に在籍し新エネルギーの研究をしていた。実験中の事故で火傷をしてしまい、強アルカリや酸の怖さを身を持って体験している。
「酸」と「塩基」のおさらい
強酸と弱酸について学ぶ前にまず、「酸」と「塩基」についておさらいしましょう。「酸とアルカリ」といえば中学校の理科の授業でリトマス試験紙を赤くするのが酸性、青くするのがアルカリ性と習いましたね。高校では酸と塩基として学びます。
塩基とは㏗が7よりも大きい物質のことで、その中で水に溶けやすいものをアルカリといのです。酸は酸っぱい味がします。一方、塩基性の物質には苦みがあり、触るとぬるぬるとした感触なのが特徴です。「酸」と「塩基」は次のように定義されています。
酸の定義
アレニウスの定義 水中で水素イオンH+を生じるもの
ブレンステッド・ローリーの定理 水素イオンH+を他の物質に与えるもの
塩基の定義
アレニウスの定義 水中で水酸化物イオンOH-を生じるもの
ブレンステッド・ローリーの定義 水素イオンH+を他から受け取るもの
水素イオンの挙動が酸かアルカリかを見極めるポイントとなっています。ちなみに、酸性とアルカリ性の間にあるpH7の物質は中性ですね。酸と塩基についてもっと知りたい人はこちらの記事をどうぞ。
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