「熱運動」と温度の関係を元塾講師がわかりやすく解説
2-1.位置エネルギーと運動エネルギー
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わかりやすい例としては、ボールの動きやジェットコースターなどでも例に挙がる位置エネルギーと運動エネルギーについてでしょう。物質が高い位置にいればいるほど位置エネルギーは大きくなり、坂道を下ることで位置エネルギーは運動エネルギーに変えられます。
この場合、熱運動による運動エネルギーとは意味合いが異なるのがわかるでしょうか。物質そのものがもつ熱による運動エネルギーとは別に、高さやスピードといった別の要素が関わっているものです。高いところにいる物質のほうがより分子が振動して液体が気体になったり、逆に振動しなくなって液体が固体になったり状態が変化することはありませんよね。
この例での運動は、物を動かしたり変形させたり、速度や質量、摩擦などの要素が関わる運動に伴うエネルギーを意味しています。粒子の振動である運動とは全くの別物ですよね。こう考えてみると、同じ運動エネルギーといっても、意味合いが違うのがわかるでしょう。
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3.温度の種類
「熱運動」というからには「熱」「温度」の存在を忘れてはいけませんね。ここでは、温度の種類について解説します。
温度の単位を思い浮かべてみましょう。どんなものを知っていますか?温度を表すのは度(℃)だけではありませんよ。
3-1.セルシウス温度(摂氏)
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みなさんがよく知っている温度の単位は℃でしょう。セルシウス温度や摂氏のことですね。
水の凝固点を0℃、沸点を100℃として定義された温度です。これを考案した学者の名前をとってセルシウス温度と名付けられました。しかし後の研究で、厳密には0℃、100℃ではなく、それぞれ 0.002519℃ 、99.9743℃であることがわかっています。
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