幕末日本史歴史江戸時代

幕末に活躍した初のアメリカ帰りの日本人「中浜万次郎」について歴女がわかりやすく解説

3-3、万次郎の英語

万次郎は、耳から聞こえた英語の発音をそのまま書いているので、現在の英語のカタカナ表記とはかなり違っているが、通用するというところが面白いです。万次郎が記述した英語辞典の発音法の一例として、waterが、わら、New Yorkがにゅうよぅ、coolがこーる、などがあり、「what time is it now?」が「ほったいもいじくっでねえ」というのも有名。これが現在の英米人に万次郎の発音通りに話すと、十分通じるという実験結果もあって、日本人にも発音しやすい英語として教えている英会話教室もあるそう。

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へええ、これは下手なカタカナ英語よりも使えるかもしれんぞ。

3-4、日本よりもアメリカでの評価が高い

image by PIXTA / 2107000

アメリカの第30代大統領のクーリッジは、「万次郎の帰国はアメリカが最初に大使を日本に送ったに等しい」と語り、アメリカ建国200年の際にワシントンのスミソニアン研究所が催した「海外からの米国訪問者展」のわずか29人の中に、「アメリカ見聞録」を著したイギリスのチャールズ・ディケンズらと並んで万次郎が選ばれたことも。

また、万次郎の物語は「太平洋序曲」というブロードウェイ・ミュージカルに。
日本の万次郎の子孫は、アメリカのホイットフィールド船長の子孫と代々交流を続けているということで、万次郎の出身地の土佐清水市は、アメリカでの万次郎の第2の故郷というべきニューベッドフォード、フェアヘブンの両市と姉妹都市盟約を締結し、現在も街ぐるみの交流が継続中。

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幕末の日本で重要な働きをしたのに、なんで日本で評価せずにアメリカの方が評価が高いんだよ、しかし今でも日米の子孫の交流があるってのは、泣かせるぞ。

明治維新で活躍した人たちに確実に影響を与えた陰の功労者

中浜万次郎は、わずか14歳で海で遭難したが、アメリカの捕鯨船に救助されてアメリカへ渡り、捕鯨や船についてなど、いろいろなことを勉強した後に自らの意思で日本へ帰国、ちょうどペリー来航で必要とされた知識を口頭や口述で当時の人たちに伝えて大変な影響を与えた人。

遭難して外国船に救助された漁民は他にもいますが、万次郎のように、アメリカで学校へ通って知識を得てから自分の意志で日本に帰国後、ペリー来航や咸臨丸での渡米、幕府の軍艦操練所などで教授したりとアメリカで得た知識や情報を大勢に伝えた人はほとんどいないといっていいでしょう。

万次郎は本を著したりしてはいないので、具体的に本人の功績といわれるものがはっきりしないのですが、島津斉彬、勝海舟から坂本龍馬、板垣退助、後藤象二郎に岩崎弥太郎などが成し遂げたことに充分大きな影響を与えたのは間違いない。日本初ずくしの万次郎は、やっぱり日本人初のアメリカンドリームを成し遂げた人なんですね。

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