この記事では英文法の最重要単元のひとつである「動詞」について解説する。

動詞は「文の主要素」と呼ばれるもののひとつですが、文の構造を決定づける存在だという点を理解すれば、あっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「動詞」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「動詞」の意味・用法とは?

image by iStockphoto

「動詞」はさまざまな動作や作用、存在や状態を表す言葉です。

そして、英語において動詞はもっとも重要な品詞だといっても差し支えないでしょう。

それは、動詞によって英文の構造が決定づけられているからです。

細かく分類すると、自動詞と他動詞完全動詞と不完全動詞に分けることができます。

また、動詞は主語との関係や時制によってその形を変えるのも特徴です。

これらの変化を「動詞の活用」といい、英語の学習では避けて通ることはできません。

「三人称・単数・現在形」を表す「三単現」なることばを一度は耳にしたこともあるのではないでしょうか。

今回はメインでは扱いませんが、動詞の現在形や過去形も英語を学ぶ上では必要不可欠な要素です。

「完全自動詞」とは?

「完全動詞」とは、文を形づくる際に補語を必要としない動詞です。

一方で、「自動詞」はその後ろに目的語を必要としません

したがって、「完全自動詞」とは補語も目的語も必要としない動詞のことをいいます。

英語の世界では、第1文型(S+V)を形づくる動詞が完全自動詞です。

ただし、文を形成するときは多くの場合、「S+V」のみならず修飾語句をともないます。

それでは、完全自動詞を含む例文を確認してみましょう。

She works for a big company.
彼女は、ある大きな会社で働いているよ。

He stood on the playform suddenly.
彼は、いきなり教壇の上に立った

They were running to the station to catch the last train.
彼らは、終電に乗るために駅へと走って向かっていた。

いずれの文も、単に主語と動詞だけのごく短い文にはなっていません。

たいていの場合は、上の例文のように「前置詞+名詞」や不定詞などの修飾語句が後に続いています

これらのように動詞を修飾するのが、「副詞(句・節)」のはたらきです。

「不完全自動詞」とは?

「不完全自動詞」とは、目的語を必要としないものの、補語を必要とする動詞のことをいいます。

英語の世界では、第2文型(S+V+C)を形づくる動詞が不完全自動詞です。

このような動詞には、状態動詞五感動詞と呼ばれるものが数多く含まれます。

そして、「~です」の意味を表す「be動詞」が含まれているのもポイントです。

では、早速例文で確認していきましょう。

\次のページで「「完全他動詞」とは?」を解説!/

He remained silent for a while.
彼は、しばらくの間黙ったままだった

Your hair looks very nice.
君の髪型は、とても素晴らしく見えるね。

She became very famous overnight.
彼女は、一夜にしてとても有名になりました

これらは、いずれも補語なしでは意味が完結することはありません。

基本的には形容詞が補語になりますが、一部の動詞では名詞も補語として機能します。

そして、主語を説明しているこれらのことを「主格補語」と呼ぶのが通例です。

「完全他動詞」とは?

「完全他動詞」とは、補語を必要としないものの、目的語を必要とする動詞のことをいいます。

目的語をとるという性質上、他動詞のカテゴリーには一般動詞しか存在しません。

英語の世界では、第3文型(S+V+O)第4文型(S+V+O+O)を形づくる動詞が完全他動詞です。

特に第4文型を形成する動詞には、授与動詞と呼ばれるものが数多く含まれます。

それでは、早速例文で確認していきましょう。

I had a dream to be a pop star.
私には、ポップスターになるという夢があった

They should know what to do next.
彼らは、次に何をなすべきか知っているべきだ。

My teacher gave me this pen for my birthday.
わたしの先生は、誕生日にこのペンをくれたんだ。

こちらの完全他動詞は、数の上で圧倒的多数を占めます。

特に第3文型は、英語では基本中の基本といっても差し支えないでしょう。

また、第4文型は第3文型の派生型と考えることができます。

多くの場合、簡単に第3文型に書き換えることができるからです。

\次のページで「「不完全他動詞」とは?」を解説!/

「不完全他動詞」とは?

最後に紹介する「不完全他動詞」は、目的語も補語も必要とする動詞です。

英語では、第5文型(S+V+O+C)の文を作る際に用いられます。

この場合の補語は、主語ではなく目的語の補足説明をしている点に注意してください。

では、その辺りも含めて例文で確認していきましょう。

The letter made her very happy.
その手紙は、彼女をとてもうれしい気持ちにさせた

They kept me waiting for two hours.
彼らは、私を2時間待たせたままにしたんだ。

Please let me know as soon as you reach the station.
駅に着いたらすぐに私に知らせてくださいね。

不完全他動詞は、いずれもテストでは狙われやすいといえます。

よく知っている動詞だといって、意味を決めつけてしまうのは厳禁です。

きちんと構造をつかんだ上で意味や用法を把握するようにしましょう。

「動詞」の攻略は「不完全動詞」がカギ!

ひとくちに動詞といっても、その種類や用法はさまざまで英語学習の大きな壁となっています。

しかし、数多く存在する動詞を攻略することは、英語をマスターにはどうしても欠かせません。

そんな多種多彩な動詞を攻略する際に、ひとつのキーワードとなるのが「補語」です。

我々にとってなじみの薄い「補語」をマスターすることが、動詞攻略の近道だといえます。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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英語の勉強法

英語速攻攻略を目指す!「動詞」を現役英語講師がわかりやすく解説

この記事では英文法の最重要単元のひとつである「動詞」について解説する。

動詞は「文の主要素」と呼ばれるもののひとつですが、文の構造を決定づける存在だという点を理解すれば、あっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「動詞」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「動詞」の意味・用法とは?

image by iStockphoto

「動詞」はさまざまな動作や作用、存在や状態を表す言葉です。

そして、英語において動詞はもっとも重要な品詞だといっても差し支えないでしょう。

それは、動詞によって英文の構造が決定づけられているからです。

細かく分類すると、自動詞と他動詞完全動詞と不完全動詞に分けることができます。

また、動詞は主語との関係や時制によってその形を変えるのも特徴です。

これらの変化を「動詞の活用」といい、英語の学習では避けて通ることはできません。

「三人称・単数・現在形」を表す「三単現」なることばを一度は耳にしたこともあるのではないでしょうか。

今回はメインでは扱いませんが、動詞の現在形や過去形も英語を学ぶ上では必要不可欠な要素です。

「完全自動詞」とは?

「完全動詞」とは、文を形づくる際に補語を必要としない動詞です。

一方で、「自動詞」はその後ろに目的語を必要としません

したがって、「完全自動詞」とは補語も目的語も必要としない動詞のことをいいます。

英語の世界では、第1文型(S+V)を形づくる動詞が完全自動詞です。

ただし、文を形成するときは多くの場合、「S+V」のみならず修飾語句をともないます。

それでは、完全自動詞を含む例文を確認してみましょう。

She works for a big company.
彼女は、ある大きな会社で働いているよ。

He stood on the playform suddenly.
彼は、いきなり教壇の上に立った

They were running to the station to catch the last train.
彼らは、終電に乗るために駅へと走って向かっていた。

いずれの文も、単に主語と動詞だけのごく短い文にはなっていません。

たいていの場合は、上の例文のように「前置詞+名詞」や不定詞などの修飾語句が後に続いています

これらのように動詞を修飾するのが、「副詞(句・節)」のはたらきです。

「不完全自動詞」とは?

「不完全自動詞」とは、目的語を必要としないものの、補語を必要とする動詞のことをいいます。

英語の世界では、第2文型(S+V+C)を形づくる動詞が不完全自動詞です。

このような動詞には、状態動詞五感動詞と呼ばれるものが数多く含まれます。

そして、「~です」の意味を表す「be動詞」が含まれているのもポイントです。

では、早速例文で確認していきましょう。

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