この記事では英文法の重要項目「再帰代名詞」について解説する。

再帰代名詞は「~self」で表される人称代名詞のひとつですが、一般的な代名詞との用法の違いを理解できれば、あっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「再帰代名詞」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「再帰代名詞」の意味・用法とは?

image by iStockphoto

「再帰代名詞」とは、「~self」で表される人称代名詞の一種で「~自身」と訳されます。

その作り方は、一人称と二人称の場合は「所有格+self」で、三人称は「目的格+self」です。

ただし、「私たち自身」や「彼ら自身」のように複数の代名詞がベースになっている場合は「~selves」とします。

そして、「再帰的用法」「強意的用法」の二つが再帰代名詞の主な用法です。

また、今回は再帰代名詞を用いた熟語や慣用表現もご紹介していきます。

「再帰的用法」とは?

再帰代名詞の主な用法のひとつに、「再帰的用法」と呼ばれるものがあります。

これは、動作主の行う動作の対象がそれ自身に向いている場合に再帰代名詞が用いられるというものです。

つまり、同一の人や物であっても通常の代名詞で置き換えることはしません。

一体どういうことのか、これだけではやや分かりづらいと思います。

したがって、早速次の例文を見てみましょう。

Nancy looked at her.
ナンシーは、彼女を見た。

Nancy looked at herself.
ナンシーは、彼女自身を見た。

上の例文にある「her」は、主語のナンシー以外の女性を指しています。

それに対して、下の例文に登場する「herself」ナンシー自身を指しているのがポイントです。

たとえば、鏡か何かで自分自身の姿を見ている状況を思い浮かべてみてください。

このように、主語になっている人や物が目的語として「再び帰ってくる」用法「再帰的用法」といいます。

そして、英語の学習を進めていけばいくほど、この「~self」を用いた表現がたくさんあることに気づくはずです。

「強意的用法」とは?

再帰代名詞の持つもうひとつの用法が「強意的用法」です。

こちらは文字通り「意味を強める」ために用いられます。

したがって、先ほどのように「主語=目的語」である必要はありません。

それでは、こちらの用法も忘れずに例文で確認しておきましょう。

\次のページで「「再帰代名詞」を含む熟語・慣用表現」を解説!/

The Prime Minister himself met us at the airport.
総理大臣自身が、空港で我々を出迎えてくれた。

Life itself is a treasure.
自身が宝物である。

こちらは、名詞の直後に再帰代名詞が現れるのが特徴です。

そして、直前の名詞と同格的に用いることで意味を強めています。

「再帰代名詞」を含む熟語・慣用表現

再帰代名詞は、動詞や前置詞とともにいくつかの熟語や慣用表現を形成します。

そして、それらの熟語や慣用句はテストで出題されやすいのも特徴です。

今回は、その中でも代表的なものを紹介していきます。

I could make myself understood in English.
私は、英語で自分の意志を伝えることができた。

Making money is not a goal in itself.
お金を稼ぐのは、それ自体が目的ではない。

上の例文の他にも、「make oneself heard(声を届かせる)」といった慣用表現は頻出です。

また、「for oneself(自力で)」「by oneself(独力で)」のような前置詞がらみの熟語もよく覚えておきましょう。

\次のページで「再帰代名詞は主語との関係がカギ!」を解説!/

再帰代名詞は主語との関係がカギ!

みなさんにとって、再帰代名詞にはとっつきにくいイメージがあるのかもしれません。

しかしながら、「主語=目的語」という基本的な関係さえ理解できていれば大丈夫です。

むしろ、これからは恐れずに英作文や英会話でどんどん再帰代名詞を使ってみてください。

そうすることが、逆に読解力やリスニングの力を高めてくれることになるでしょう。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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英語の勉強法

英語速攻攻略を目指す!「再帰代名詞」を現役英語講師がわかりやすく解説

この記事では英文法の重要項目「再帰代名詞」について解説する。

再帰代名詞は「~self」で表される人称代名詞のひとつですが、一般的な代名詞との用法の違いを理解できれば、あっという間にマスターできるぞ。

国立大文学部卒業で、現役の英語講師でもあるライターすけろくを呼んです。一緒に「再帰代名詞」の攻略ポイントを確認していきます。

ライター/すけろく

現役英語講師として数多くの生徒を指導している。その豊富な経験を生かし、難解な問題を分かりやすく解説していく。

「再帰代名詞」の意味・用法とは?

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「再帰代名詞」とは、「~self」で表される人称代名詞の一種で「~自身」と訳されます。

その作り方は、一人称と二人称の場合は「所有格+self」で、三人称は「目的格+self」です。

ただし、「私たち自身」や「彼ら自身」のように複数の代名詞がベースになっている場合は「~selves」とします。

そして、「再帰的用法」「強意的用法」の二つが再帰代名詞の主な用法です。

また、今回は再帰代名詞を用いた熟語や慣用表現もご紹介していきます。

「再帰的用法」とは?

再帰代名詞の主な用法のひとつに、「再帰的用法」と呼ばれるものがあります。

これは、動作主の行う動作の対象がそれ自身に向いている場合に再帰代名詞が用いられるというものです。

つまり、同一の人や物であっても通常の代名詞で置き換えることはしません。

一体どういうことのか、これだけではやや分かりづらいと思います。

したがって、早速次の例文を見てみましょう。

Nancy looked at her.
ナンシーは、彼女を見た。

Nancy looked at herself.
ナンシーは、彼女自身を見た。

上の例文にある「her」は、主語のナンシー以外の女性を指しています。

それに対して、下の例文に登場する「herself」ナンシー自身を指しているのがポイントです。

たとえば、鏡か何かで自分自身の姿を見ている状況を思い浮かべてみてください。

このように、主語になっている人や物が目的語として「再び帰ってくる」用法「再帰的用法」といいます。

そして、英語の学習を進めていけばいくほど、この「~self」を用いた表現がたくさんあることに気づくはずです。

「強意的用法」とは?

再帰代名詞の持つもうひとつの用法が「強意的用法」です。

こちらは文字通り「意味を強める」ために用いられます。

したがって、先ほどのように「主語=目的語」である必要はありません。

それでは、こちらの用法も忘れずに例文で確認しておきましょう。

\次のページで「「再帰代名詞」を含む熟語・慣用表現」を解説!/

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