先人たちの音速、光速測定法を理系学生ライターが5分でわかりやすく解説!
先人たちの音速、光速の測定法
それでは、音速、光速がどれくらいの値であるかを測定する方法を紹介します。ここで、先人たちが行ってきた音速、光速測定のための古典的な実験、研究に注目して説明しますね。
音速の測定法
音速を初めて測定した人物は、ピエール・ガッサンディまたはマラン・メルセンヌだと言われています。二人ともフランスの物理学者です。両者とも大砲の音を利用して実験を行い、ピエール・ガッサンディは毎秒478m、マラン・メルセンヌは毎秒448mが音速だと主張しました。これらの実験は、ある地点で大砲の音を鳴らした後、離れた地点で大砲の音を聞くまでの時間を測定し、音速を求めるという単純な方法です。
光速の測定法
光速の測定に、はじめて成功した人物は、デンマークの天文学者であるオーレ・クリステンセン・レーマーです。レーマーは、惑星の1つである木星の衛星による食の周期のずれから、光速を求めました。後に、ジェームス・ブラッドレーも、恒星の位置の変化から光速を求めることに成功しています。
これらは、いずれも宇宙空間を利用した光速測定法です。一方、フランスの物理学者であるアルマン・フィゾーは、地球上の実験装置で、光速を求めました。フィゾーの実験は、歯車を高速で回転させて、そこに光を通したときの明暗の変化から光速を求めるというものです。その後、鏡を用いた干渉計やレーザーによる測定法も提唱されました。
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