
先人たちの音速、光速測定法を理系学生ライターが5分でわかりやすく解説!
音速と光速は、人間のスケール感で考えると、どちらも非常に速い。そのため、これらを測定することは簡単にはできない。先人たちの、音速や光速を測定するための、様々な工夫や発想には非常に驚かさせる。ぜひ、この記事を読んで、音速および光速の測定法を理解してくれ。
塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していきます。

ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。
まずは音と光について学ぼう!
まず、音と光はそれぞれ、どのようなものであるかを考えてみましょう。音と光は、両方とも波動現象として捉えることができます。ゆえに、どちらとも波特有の現象である干渉、回折、屈折を観測することができますよ。
音とは

音は、空気や水、金属などを媒質して伝わる縦波です。真空中では、音は伝わりません。縦波とは、媒質の振動方向と波の進行方向が平行である波のことを指します。スピーカーは膜を電気で動かし、空気を振動させることで音を発生させていますね。
そして、音の強弱は、波の振幅の大きさで決まります。高い音か、低い音かは波の振動数で決まりますね。音色は、基本波にどのような高調波が付け加えられるかで決まりますよ。また、音の伝わる速度を、音速といいます。音速の大きさは、乾燥空気、0℃、1気圧の条件下で秒速331.5mとなりますよ。ただし、気温(媒質の温度)が変化すると、音速は異なった値となります。また、媒質を構成する物質の組成が異なる場合も、音速の値は変わりますよ。
光とは

光の媒質は空間そのものだと考えられています。そして、光の正体は電磁波です。電磁波は、空間内の電場と磁場の変化によって伝わる横波ですね。横波とは、媒質の振動方向と波の進行方向が垂直である波のことを指します。
そして、光の強弱を決定づけるのは、波の振幅の大きさです。光の色は、波の振動数の大小で決まります。また、光の伝わる速度は、光速と呼ばれ、真空中でその大きさは秒速299792458です。光が1秒間で進む距離は、およそ地球7週半に相当します。また、太陽から地球までの距離を光の速さで進むと8分20秒ほどかかりますよ。
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