流体力学物理理科

簡単でわかりやすい「ベルヌーイの法則」!流体力学の基礎を理系学生ライターが5分で詳しく解説!

よぉ、桜木建二だ。今回は、流体力学で学習する「ベルヌーイの法則」というエネルギー保存則について解説していくぞ。

「ベルヌーイの法則」は、流体力学の基礎的な公式でありながら、多くの物理現象に適応できる。このことから、流体力学の学習をすると、「ベルヌーイの法則」が何度も登場する。ぜひとも、この機会に「ベルヌーイの法則」をマスターしてくれ。

塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/通りすがりのペンギン船長

現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。

ベルヌーイの法則とは?

image by PIXTA / 57523586

ベルヌーイの法則は、流体力学を学ぶ上で避けて通ることのできない重要公式の1つです。ベルヌーイの定理と呼ばれることもあります。また、ベルヌーイの法則は、ダムの設計や配管の設計などの計算に応用することもあり、私たち人間の科学技術を支える式でもあるのです。その他にも、大気汚染のシミュレーションや天気予報に応用されることもありますよ。

ベルヌーイの法則は、流体力学におけるエネルギー保存則のことを指します。そのため、式の形は力学で登場する力学的エネルギー保存則と非常に似ているのです。そして、力学的エネルギー保存の法則と同様に、適応条件が存在します。つまり、ベルヌーイの法則はいつでも使える式ではないということです。この記事では、例題を交えながら、ベルヌーイの法則の使い方を中心に解説していきます。

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ベルヌーイの法則について、大雑把なイメージはつかめただろう。次は、ベルヌーイの法則を表す数式をみていくぞ。

ベルヌーイの法則について詳しく解説!

ベルヌーイの法則について詳しく解説!

image by Study-Z編集部

ベルヌーイの法則を式で表そう

ベルヌーイの法則を式で表現すると、h+v2/2g+p/ρg=(一定)となります。各項の単位はすべてmです。1つ目の項であるhを位置水頭(位置ヘッド)、2つ目の項であるv2/2gを速度水頭(速度ヘッド)、3つ目の項であるp/ρgを圧力水頭(圧力ヘッド)と呼びます。

位置水頭は、位置エネルギーに関係する値です。力学低エネルギー保存則の場合と同じように、位置エネルギーを考えるときに、基準水平面を設定する必要があるので注意しましょう。同様に、速度水頭は運動エネルギー、圧力水頭は圧力エネルギーに関係する値となりますよ。

また、場合によっては、各項の単位をエネルギーのJや圧力のPaに統一して表現します。このとき、両辺にいくつかの文字がかけられ、式の形が微妙に変わるので気を付けましょう。

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位置水頭、速度水頭、圧力水頭をどのような式で表すかをしっかりと理解しておけ。次は、適応条件を考えるぞ。

\次のページで「ベルヌーイの法則の適応条件は?」を解説!/

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