生命の維持を支えてきた「非金属元素」を未来の科学者ライターが分かりやすくわかりやすく解説
2.電子親和力の定義とは
電子親和力とは、原子が電子を1つ受け取って、1価の陰イオンになった時に放出するエネルギーの値です。
ここで、陰性の高い非金属原子は電子親和力が大きいのか否かを考えるにあたって、注目しなければならないのは原子の状態でしょう。
まず、エネルギーの高い不安定な物質は、エネルギーの低い安定した物質になろうとします。
これは物理の大原則ですね。
原子と陰イオンでは、エネルギーを放出する前の原子よりも、エネルギーを放出した後の陰イオンの方が安定しているといえます。
ここで、電子親和力の大きさについて考えると、このエネルギーが大きいほど、イオン化前の原子は不安定な状態だったという事になるのです。
原子が不安定であれば、陰イオンになって安定しようとする性質も強くなるので、電子親和力が大きければ陰性が強いという相関関係が導き出せます。
これらが非金属元素では、実際に、どうなっているのか
これらの情報をいったん整理すると、電気陰性度はイオン化エネルギーと電子親和力が大きいほど大きい値を取る、陰性の強い非金属元素はイオン化エネルギーと電子親和力がともに大きい、という2点が重要な要素です。
この2つを踏まえると、非金属原子はイオン化エネルギー、電子親和力がともに大きいので電子親和力も大きいということができます。
なので、非金属同士の結合は、どの原子も電気陰性度がそれなりに大きいため、原子間の電気陰性度の差が出にくく、共有結合になりやすいのです。
非金属元素と私たちを取り巻く環境
image by iStockphoto
非金属元素は私たちを取り巻く環境にも多く存在します。
例えば、今立っている地面は、その約50%は酸素、26%はケイ素で出来ており、非金属元素の占める割合が大きいです。
また、私たちの体内の元素の存在比を見てみると、65%は酸素、18%は炭素、10%は水素と、やはり非金属元素がその大部分を占めています。
しかしこの地球は、その組成の60%以上が鉄、次に多いのがアルミニウム。
実は、地球の大部分は金属元素で出来ているのです。
ではなぜ、私たちの身の回りは非金属元素があふれているのでしょうか?
その理由は、非金属元素には、はるか太古から、地球の形成と深い結び付きがあるから。
その結び付きとは、金属元素の大部分が地球の内部に埋まってしまっていることにあります。
非金属元素と我々生命体
非金属元素と我々生命体は密接にかかわっています。
私たちの普段の食事を見ても、タンパク質、デンプン、脂肪など、非金属元素が多く含まれる有機化合物を摂取しているでしょう。
私たちの生命が維持される所以には、非金属元素のはたらきが、大きく関わっていますね。
