生命の維持を支えてきた「非金属元素」を未来の科学者ライターが分かりやすくわかりやすく解説
2.非金属元素は電気を通しにくい
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非金属元素は、前述の通りグラファイトなどの例外もあるものの、電気を通しにくい性質を持っています。
その理由は、自由電子を持っていないから。
では、自由電子とはいったい何なのか?
自由電子とは、結合している原子間の軌道を自由に動ける電子のことで、自由電子があれば電気が流れるというわけです。
この自由電子が特定の向きに動くことによって「電気が流れる」という現象が起こるものの、この自由電子は金属元素しか持っていません。
非金属元素はこれを持っていないために電気を通すことが出来ないのです。
3.非金属どうしの結合は共有結合になる
非金属元素どうしは共有結合によって結合をなします。
そもそも、共有結合とイオン結合の区別は原子間の電気陰性度によって行われ、結合している原子の間の電気陰性度の差が大体1.7よりも大きければイオン結合、小さければ共有結合に分類されるのです。
実際に例を挙げてみると、塩化ナトリウム。
塩素とナトリウムの結合によって成り立っていますが、塩素の電気陰性度は3.2、対してナトリウムの電気陰性度0.9です。
この2つの原子間の電気陰性度は2.3と、1.7よりも大きい値になるため、塩化ナトリウムの結合様式はイオン結合に分類されます。
一方、二酸化炭素の場合を見てみると、炭素の電気陰性度は2.6、酸素の電気陰性度は3.4なので、2つの原子間の電気陰性度の差は0.8と、1.7より小さい値になるので、二酸化炭素分子内の炭素と酸素の結合は共有結合に分類されるのです。
このように、結合がイオン結合なのか共有結合なのかは、原子間の電気陰性度の差によって決まることを覚えておきましょう。
電気陰性度は何で決定されるのか?
それでは、電気陰性度は何によって決まるのでしょうか?
それは、イオン化エネルギーと電子親和力という2つの値です。
電気陰性度は、イオン化エネルギーと電子親和力の和に比例することが知られています。
そのため、イオン化エネルギーや電子親和力が大きいほど電気陰性度が大きいということができるのです。
電気陰性度を決定する「イオン化エネルギー」と「電子親和力」とは
「イオン化エネルギー」と「電子親和力」は、電気陰性度の大きさに大きく関わるエネルギーです。
この章では、この2つのエネルギーの詳細な定義を説明しましょう。
1.イオン化エネルギーの定義とは
イオン化エネルギー(厳密には第一イオン化エネルギー)とは、気体状態の原子から電子を1つ取り払って1価の陽イオンを作るのに必要なエネルギーのことをいいます。
常温で固体の元素でも気体状態で考えなければならないことに注意です。
つまり、イオン化エネルギーとは、原子を陽イオンに変えるのに必要なエネルギーであるため、このエネルギーの値が小さいほど原子は陽イオンになりやすいという事になります。
非金属元素は、ほとんどは陰性が強いもので陽イオンになりにくいため、イオン化エネルギーの値が大きい傾向にあるということです。
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