
生命の維持を支えてきた「非金属元素」を未来の科学者ライターが分かりやすくわかりやすく解説

炭素や水素、酸素といった元素だよな。これらの元素はすべて、お前たちの身の回りに多く存在している、身近な元素だ。
今回は、この身近な非金属元素の性質について解説してくれる、実験大好き未来の科学者ライターHaruを呼んだぞ。お前ら、しっかり聞けよ!

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Haru
化学グランプリに挑戦した経験もある、実験が大好きな学生ライター。子どもの頃、元素周期表をポケモンと一緒に覚えてから、物質を見ると化学式が一緒に見えてくる生活を送っている。アインシュタインとニュートンを尊敬しており、彼らの偉業や化学の面白さを分かりやすく伝えていきたい。将来は研究員になって実験を生業とするのが夢。
非金属元素の定義とは
はじめに、まず「非金属元素」を定義しましょう。
非金属元素をシンプルに定義すると、「金属の性質を持っていない元素」のことになります。
電気を通すグラファイト(炭素)など、例外はあるのですが、基本的には非金属元素は、「金属性」である
・展性
・延性
・電気伝導性
・金属光沢
などを持っていません。
非金属元素の特徴
そして、非金属元素の特徴には、以下のようにいろいろあります。
1.陰性が強い

image by Study-Z編集部
まず1つ目の特徴は、陰性が強いことです。陰性とは何か、ということをはじめにご紹介しましょう。
陰性とは、「原子の陰イオンになりやすい性質」のことです。
例えば、原子番号9番の元素であるフッ素は、1個の電子を放出して1価の陰イオンになることができます。
このフッ素の属する第17族の電子群を「ハロゲン元素」といい、これに含まれる6元素は全て、フッ素と同じように1価の陰イオンになりやすい性質を持っているのです。
このように、陰イオンになりやすい性質を陰性といい、水素と貴ガス以外は陰性が強いことを覚えておきましょう。
1族元素に属する水素は陽イオンになりやすい性質を持ち、18族元素である「希ガス」は、そもそもイオン化しにくいので例外となります。
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