温めると膨張「シャルルの法則」について理系ライターがわかりやすく解説
問 体積が110ccを超えると割れる風船があります。気温-3℃の屋外で100ccまで膨らませ、暖房の効いた屋内に持ち込むとしましょう。屋内にしばらく風船を放置しても割れないようにするには、室温を何℃までにする必要がありますか?
ただし、風船内の空気の圧力は一定とし、放置している間に空気は漏れないものとし、気温-3℃=270K、セルシウス温度=絶対温度[K] – 273とします。
解答
今度は絶対温度を求める問題。求めたい絶対温度をTとして、題意をシャルルの法則に当てはめると、100cc/270K=110/TからT=297K。これをセルシウス温度に変換すると297-273=24℃。室温24℃までなら割れませんね。
動きが激しいほどスペースが必要
シャルルの法則は、圧力が一定の時、絶対温度と体積が比例するという内容。「動きが激しいほどスペースが必要」と覚えておきましょう。
まず、
圧力=気体粒子同士のぶつかる頻度
絶対温度=気体の動きの激しさ
とイメージしましょう。絶対温度が高いほど、気体の動きが激しいため、ぶつかりやすいもの。ぶつかる頻度(圧力)を保つためには、スペース(体積)を広げる必要がありますから、絶対温度と体積は比例するのです。