地学地球理科

地球とは?惑星としての地球とその特徴を理系ライターが丁寧にわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今回は地球とその特徴について解説していくぞ。

地球は太陽系の第3惑星だ。当たり前だが、人類が一番詳しい天体が地球である。この素晴らしく美しい地球について、惑星という視点から見てみよう。

今回は物理学科出身のライター・トオルさんと解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/トオル

物理学科出身のライター。広く科学一般に興味を持つ。初学者でも理解できる記事を目指している。

地球について

image by iStockphoto

地球は太陽の誕生とほぼ同時、およそ46億年前に形成されました。それから46億年、現在では世界全体で約80億の人口と数百万種以上の生命を擁する惑星です。水素やヘリウムを主成分とする宇宙の中では、微少成分の集合体といえる岩石型惑星として、太陽系唯一の恒星である太陽のまわりを回っています。我々の唯一の衛星である月も、地球の大きさに対する割合が非常に大きい珍しい衛星です。地球は太陽系の天体の中でも、地表面の多様性ということについては突出している惑星だと思われます。もちろんそれは生命が存在することの影響が大きいでしょう。今回はこの太陽系の中では唯一無二の、多様性にあふれた地球という惑星について簡単に紹介してみましょう。

地球の基本データ

Terrestrial planet size comparisons.jpg
wikipedia user Brian0918http://solarsystem.nasa.gov/multimedia/gallery/terr_sizes.jpg Uploaded to commons from the english wikipedia; description page was here 19:27, 20 March 2006 Brian0918 1500×653 (499,869 bytes) Also previously uploaded as Image:Terr sizes.jpg 17:34, 24 June 2005 RHorning 1,500×653 488 KB Comparison of sizes of the terrestrial planets., パブリック・ドメイン, リンクによる

地球は太陽系第3惑星で、太陽から約1億5000万キロメートルのところを約365日で公転しています。太陽と地球の距離は1天文単位と言って天文学ではよく使われる単位です。自転周期は約24時間で、自転軸が約23度傾いているため季節が存在します。直径は約1万2800キロメートルと金星とほぼ同じ大きさで、地球型惑星の中で最大です。地球はほぼ球形ですが、他の惑星と同じように完全な球ではなく正確には楕円体になります。質量は約6.0×10の24乗キログラムで、平均密度は1立方センチメートルあたり約5.5グラムと、太陽系の中で最も密度の高い惑星です。地球型惑星の中では唯一大きな衛星である月をもっているのも目立った特徴になります。上記の画像は左から水星、金星、地球、火星です。

地球の構造について

Jordens inre-numbers.svg
Original Mats Halldin Vectorization: Chabacano, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

地球は岩石型惑星に分類されていることからわかるように、主に岩石から構成されています。まずは内部構造を見てみましょう。中心から約1000キロメートルは内核と呼ばれる鉄やニッケルなどからなる固体であり、その外側約2000キロメートルは外核と呼ばれる鉄とニッケルを主成分とする流体であるようです。内核と外核を合わせて核(コア)もしくは中心核と呼びます。核の外側約3000キロメートルが岩石からなるマントルです。主にかんらん岩からなる上部マントルと、かんらん岩が相転移したものからなる下部マントルに分かれています。その外側の30キロメートル程度が主に多様な岩石からなる地殻です。上記の図の最後の6は地表になります。

地球の大気について

Sunset from the ISS.JPG
ISS Expedition 23 crew – NASA Earth Observatory, パブリック・ドメイン, リンクによる

地球は地表面で約1気圧となる大気をもっています。成分は窒素が78パーセント、酸素が21パーセントと地球独特の大気で、活発に活動しているのも特徴です。地上から約10キロメートルは対流圏と呼ばれ様々な気象現象がおこります。我々が日常的に体感している気象現象のほとんどは対流圏での現象です。対流圏の外側、約50キロメートルまでが成層圏になり、高度が高くなるほど温度も高くなるのが特徴になります。この温度上昇はオゾン層が原因です。成層圏の外側、約80キロメートルまでが中間圏になります。高度が高くなるほど温度が低くなるのが特徴です。中間圏の外側、地上から約80キロメートル以上は熱圏と呼ばれ、ここまでくると大気は非常に薄くなり宇宙空間まで連続しています。オーロラは熱圏での現象です。上記は国際宇宙ステーションからの画像になります。

\次のページで「水とプレートテクトニクスについて」を解説!/

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