「めくるめく」の意味と語源・使い方・類義語・言い換え表現は?校正者がサクッとわかりやすく解説!
「めくるめく」の類義語・言い換え表現
次に、「めくるめく」と近い意味がある言葉には、以下のようなものがあります。
眩いばかりの(まばゆいばかりの)・目が眩むような(めがくらむような)
「まばゆい」は「光が強くて眩しいさま」を表す形容詞です。
また、「くらむ」とは、目がまわること、目先が暗くなることを意味し、そこからあるものに心を奪われ正常な判断ができなくなった様子を表すときにも使われています。
そして「めくるめく」のように、「目が眩むような眩しさ」や「あるものに心を奪われて理性を失うさま」を表したい場合に、上記の語を使って以下のような言い方をすることが可能です。
「まばゆい」:「その辺りには周囲に高い建物がなく、まばゆいばかりの直射日光が照りつけていた」
(≒「その辺りには周囲に高い建物がなく、めくるめく直射日光が照りつけていた」)
「目が眩む」:「店内に足を踏み入れると、思わず目が眩むような燦爛と輝く宝石の数々が並んでいた」
(≒「店内に足を踏み入れると、燦爛と輝く宝石が並ぶめくるめく世界が広がっていた」)
まだまだある「目」にまつわる慣用句
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「めくるめく」や「目が眩むような」のほかにも、目にまつわる慣用句はまだまだたくさんあります。
ほんの一部ですがご紹介しましょう。
目からうろこが落ちる
「目からうろこ」と略していうことが多いですが、正には「目からうろこが落ちる」といいます。
あることがきっかけとなって、迷いからさめたり、物事の実態がわかるようになる様子をたとえた慣用句です。
新約聖書で、イエス・キリストの奇跡によって盲目の男の目が見えるようになったとき、目からうろこのようなものが落ちたという記述があり、そこからこの言葉が生まれました。
【例文】あなたが何気なく言った一言で、目からうろこが落ちる思いがしました。
目から火が出る
頭や顔を強くぶつけて、一瞬めまいがするときのたとえです。
これに対して、「顔から火が出る」は、顔が真っ赤になるほど恥ずかしい様子のたとえですから、間違えないように気を付けましょう。
【例文】ボールが飛んできて頭に直撃し、一瞬目から火が出た。
【例文】全社員の前で失態を演じてしまい、顔から火が出る思いがした。
目くじらを立てる
目をつり上げること、ささいなことを取り立ててとがめることを表す慣用句です。
「目くじら」は、「目じり」が変化してできた言葉だと言われています。
同じ意味を表す言葉として、「目に角(かど)を立てる」というものもありますよ。
【例文】課長は、部下のちょっとした言い間違いにもいちいち目くじらを立てて怒る。
目は口ほどに物を言う
「言葉に出さなくても、目の表情で相手に伝えることができる」、また、「言葉でうまくごまかしても、目に本心が表れるものである」ということを表します。
類語として「目は心の窓」という表現もありますよ。
【例文】目は口ほどに物を言うとはよく言ったもので、彼が嘘をついているのは一目瞭然だった。
目に物を見せる
「ひどい目にあわせる」「思い知らせる」といった意味を持ちます。
これは「相手の目に焼き付ける」という意味が転じて、痛い目に遇わせてやるという意味になったそうです。
【例文】今日と言う今日は、目に物を見せてやる。
「めくるめく」の意味を正しく理解して効果的に使おう
以上、「めくるめく」の意味と使い方、類義語、言い換え表現についてまとめました。
この言葉は漢字では「目眩めく」と書き、「眩しさに目が眩む」「心を奪われて理性を失う」ことを表す表現です。
あることに心を奪われて判断力を失う状態についていう場合などに、「めくるめく展開」「めくるめく光」といった形で使うことができます。
また類義語には「まばゆいばかりの」「目が眩む」といった語があり、それらの語を使って「めくるめく」と同じような内容のことを述べることができるのでしたね。
また、最後に「目」を使った慣用句をご紹介しましたが、まだまだ他にもたくさんの面白い表現があるので、ご自分で調べてみても面白いかもしれません。
日本語は似た意味の言葉でも少しずつニュアンスの異なるものが数々存在し、使い分けるのが難しいですが、それだけに奥深い面白さがあります。
意味を正しく理解して、効果的に使い分けられるようになると良いですね。