
「案の定」の意味や語源・使い方・類義語・対義語は?日本文学専攻の現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
存外
「ぞんがい」と読み、こちらも意味は似ているのですが、案外や意外とは若干ニュアンスが異なります。
案外・意外は「予想していなかったことが起きた」という状況を表し、予想とは真逆の事態が起きたときにも使うことができるのに対して、存外は「予想していたよりも程度が上回っていた」という状況に対して使う言葉です。
たとえば、
「意外と難しい」=もっと簡単だと思っていた。ここまで難しいとは予想外だ。
「存外難しい」=難しいとは思っていたが、思っていた以上に難しい。
何となくニュアンスの違いがお分かりいただけるでしょうか?
思いの外
「おもいのそと」ではなく、「おもいのほか」と読みます。
「思ったより」「予想外に」という意味を表すので、「存外」や「案外」などと同様に使うことができますが、これらの語よりも予想とのギャップが大きい場合に使うため、場合によっては大げさな印象を与えてしまうこともあるようです。
「無名の新人選手が思いの外好成績をおさめたので驚いた。」
「沖縄は思いの外寒かった。」
「案の定」の意味を正しく理解して効果的に使おう
以上、「案の定」の意味と語源・使い方・類義語・対義語についてまとめました。
この言葉は「思っていた通り」であることをいい、ある物事が前から予想していたのと同じ結果であることについていう場合に、「案の定~だった」といった形で使われます。
似た意味の語として、「やっぱり」「やはり」「予想通りに」「果たして」などをご紹介しましたが、「狙い通り」「ご多分に漏れず」「お約束」など、まだまだたくさんの類義語があるので、ご自身で調べてみても面白いでしょう。
これらの語は、いずれもあることの結果が予想通りであることを言う場合に同じような使い方をすることができるので、それぞれを別の言葉で言い換えたい時には適度に使い分けることができます。
また、対義語としては「案外」「意外に」「存外」「思いの外」をご紹介しましたが、それぞれ少しずつニュアンスに違いがありましたね。
日本語は似た意味の言葉でも少しずつニュアンスの異なるものが数々存在し、使い分けるのが難しいですが、それだけに奥深い面白さがあります。
意味を正しく理解して、効果的に使い分けられるようになると良いですね。