言葉の意味

「呆然」の意味と使い方・例文・類義語・言い換え表現は?日本文学専攻の現役ライターがサクッとわかりやすく解説!

「呆然」(読み方:「ぼうぜん」)という言葉は、「呆然とする」「呆然と~する」などの形でよく使われています。

あることにショックを受けて途方に暮れてぼんやりとする様子についていう時に使う言葉ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また他の言葉で言い換えるにはどのような言い方をすることができるのか、中には疑問を抱くことがあるかもしれません。

そこで、ここでは、日本語を勉強することが好きな筆者が「呆然」の意味と使い方、類義語・言い換え表現について説明していきます。

「呆然」の意味と使い方・例文・類義語・言い換え表現は?

image by iStockphoto

それでは、以下に「呆然」の意味と使い方、類義語、言い換え表現について説明します。

「呆然」の意味は?

そもそも、「呆然」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。

「呆然としてしまった」「呆然となって○○をしていた」というように、日常会話で用いたり、文章表現でもよく使われる言葉ですので、一度は見たり聞いたり、使ったりしたことがある人もいることと思います。

しかし、日常的に用いながらも、正確な意味を考えたり、調べようと思ったことは少ないのではないでしょうか。

そこで、ここでは改めて「呆然」の意味を確認していきたいと思います。

辞書を引いてみたり検索してみたりして調べたところ、「呆然」という言葉には、以下のような意味があることがわかりました。

・驚きあきれて、気が抜けたようになるさま。茫然。

出典:明鏡国語辞典(発行所 株式会社大修館書店)「呆然」

 ・気抜けしてぼんやりしたさま。また、あきれるさま。あっけにとられるさま。茫然忙然惘然
※春窓綺話(1884)〈高田早苗・坪内逍遙・天野為之訳〉七「歩を舷頭に進めて然として前岸に瞻望す」
出典:コトバンク

つまり、「呆然」という言葉は「あることに驚いてどうしたらよいか分からなくなり、ぼんやりとする様子」を表す言葉であることがわかります。

具体例を出すと、「思わぬことに遭遇し、呆然としてしまった」と言われたとしたら、「驚いてしまってどうしたら良いかわからなくなってしまい、頭が真っ白になって何も考えられなくなってしまった」という状況を意味するというわけです。

「呆然」は形容詞であり、状況を表す言葉となっています。衝撃を受けた事柄に遭い、それを誰かに伝えたいときに、より「驚いた」ということを強調するために用いるのが一般的でしょう。

「呆然」の例文や使い方は?

さて、「呆然」の言葉の意味が理解できたところで、次には「呆然」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

例文を知ることで言葉の具体的な使用方法がわかり、より適切な形で言葉を使えるようになります。

誤用しないためにも、この部分はしっかりと確認していきたいところですね。

この「呆然」という言葉は、たとえば以下のように用いることができます。

・「数時間前までそこにあったはずの風景が大地震で一変し、辺り一帯ががれきの山と化したところを目の当たりにして呆然とする

・恩師の突然の訃報を聞いた彼は、呆然となってしばらくその場に立ち尽くしていた」

・「自宅に救急車が止まっていることに気づいて慌てて近寄ると、さっきまで元気だったはずの父親が担架に乗せられた救急車に運ばれていた。彼は突然のことに事態が飲み込めず、しばし呆然としていた
・「その日の朝一番で会議室に社員全員を集め、社長から会社の倒産を告げられた。概ね何の話か予測がついていたとはいえ、彼は半ば呆然となりながら話を聞いていた」

「呆然」は、上記のようにあることに驚いて途方に暮れてぼんやりとする様子をいう場合に、「呆然とする」「呆然となって~する」といった形で使うことが可能です。

誰しもが、頭が真っ白になるほどに衝撃的な出来事に遭遇したことがあると思います。

その状況がまさに「呆然」です。

このように、今までの自分の経験を言葉と紐づけていくことで、より言葉の理解力が向上します。

もし言葉の意味がわからなくなった場合は、「どのような場面で用いられるか」を考え、それに基づいて「自分にも似たような経験がないかな?」と考えることで、言葉の意味を掴みやすくなるため、「あれ?この言葉、どういうことを指してるんだっけ?」と悩んだときは、是非試してみてくださいね。

\次のページで「「呆然」の類義語や言い換え表現は?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: