
「希代」の意味と使い方・例文・類義語は?日本文学専攻の現役ライターがサクッとわかりやすく解説!
稀にみる優れた人物についていう時によく使う言葉ですが、具体的にはどのような使い方をするのか、また他に近い意味の語にはどのようなものがあるのか、疑問を持っている方もいるかもしれません。
そこで、ここでは、「希代」の意味と語源・使い方・類義語・対義語などを、法律事務所の事務職として、弁護士が作成した文書の校正・マニュアル改訂作業を行った経験を持つ筆者が解説します。
「希代」の意味は?
まず、「希代」を辞書で引くと以下のように解説されています。
【希代・稀代】
きわめてまれなこと。きだい。
出典:広辞苑 第6版(発行所 株式会社岩波書店)
つまり、「ある物事の存在が非常に数少ないこと」を表す言葉です。
「希代」と「稀代」
「希代」と「稀代」、どちらも読み方・意味は同じです。
元々は「稀代」と表記するのですが、「稀」という字は常用漢字ではないので、新聞や放送では、同じ読み方の「希」を使って表記することになっています。
「希代」の語源
「希」または「稀」という字は、「まれ」とも読むことができ、「珍しい」「まばら」「少ない」といった意味があります。
「代」は「世代」「時代」といった言葉にも使われるように、「世(よ)」、「時世」といった意味を表す語です。
これら2つが合わさって、「世にもまれである様子」を表す言葉になるのですね。
読み方は「きだい」?「きたい?」
結論から言うと、読み方はどちらでも大丈夫です。
「だい」と濁る読み方は「呉音」と呼ばれ、仏教用語などに多い古くからある読み方であるのに対して、「たい」と濁らない読み方は「漢音」と呼ばれ、中国から日本に入ってきた読み方と言われています。
辞書を引いてみると、どれも「きだい・きたい」と両方の読み方が載っているようです。
また、『新聞用語集2007年版』の「放送で標準とする読み方例」を参照してみても、「希代」の読みは、「キタイ」「キダイ」と両方の読み方が載っています。
ただ、「きたい」と濁らない読み方は、日常生活ではあまり耳にすることがないように思いますので、「きだい」と濁る読み方の方が一般的と言えるかもしれません。
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